富士山麓・トヨタ次世代都市「ウーブン・シティ」 1期区域完工見直し、10月以降に 裾野
トヨタ自動車が裾野市に建設する次世代技術の実証都市「ウーブン・シティ」で、最も早く開業する第1期エリアの建設工事完成が3カ月程度ずれ込む見通しになったことが3日、関係者への取材で分かった。当初、今夏としていた。完工は10月以降になるとみられる。一部実証は計画通り、2025年に開始するという。 プロジェクトを担当する子会社のウーブン・バイ・トヨタ(東京)の担当者は「最適な計画にスケジュールを変更した」としている。「7月末まで」としていた建築申請の工期を「10月末まで」に修正したという。同社は具体的な理由を明らかにしていないが、国内の大型事業の工事現場では人手不足や資材高騰などを背景に工期の見直しが相次いでいる。 第1期エリアはウーブン・シティ南端に位置する約5万平方メートル。建設工事は22年11月に始まり、実証実験の場や居住スペース、店舗として利用する建物群などを新設している。建物が完成した後、入居に向けた内装工事などを行う。 トヨタやグループ会社の関係者から段階的に入居し、最終的に約360人が生活する。自動運転や水素エネルギー、健康食、物流システムなどの実証実験を計画している。 ウーブン・シティは、東名高速道裾野インターチェンジ近くのトヨタ自動車東日本工場跡地に建設する。総敷地面積は70万8千平方メートル。エリアを区切って順次建設し、将来的に約2千人が居住するという。
静岡新聞社