大谷翔平6月ラストは5打数無安打、15試合ぶり出塁なしも月間MVP濃厚 首位独走支える活躍
<ジャイアンツ10-4ドジャース>◇6月30日(日本時間7月1日)◇オラクルパーク 【サンフランシスコ(米カリフォルニア州)6月30日(日本時間7月1日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が、6月ラストをノーヒットで終えた。ジャイアンツ戦で「1番DH」で出場し、5打数無安打。今季4度目の1試合3三振を喫し、15試合ぶりに出塁なしに終わった。半ば頃から本調子を取り戻した6月は打率2割9分3厘、12本塁打、24打点をマーク。左手骨折で離脱した1番ムーキー・ベッツ内野手(31)に代わって打線をけん引し、チームの首位独走を支えた。 ◇ ◇ ◇ 6月ラストの打席で、大谷は最後のバッターになった。大差をつけられ、敗色濃厚の試合。6点差の9回2死二塁、敵地で「Beat LA(ドジャースをやっつけろ!)」の大合唱が響く中、アンダースローの右腕タイラー・ロジャーズのスライダーに空振三振を喫した。チケット完売、満員4万428人の観衆が沸く中、大谷は右手でスイング軌道の確認を行いながら、自軍ベンチへ戻った。 打撃成績とチームへの貢献度を踏まえれば、今季初となる月間MVP獲得は濃厚だ。打率こそ3割を切ったが、12本塁打。ほとんどが中越えの当たりだった。ロバーツ監督が“大谷らしさ”として求めるのは、センター方向を中心としたシンプルな打撃。6月上旬までは苦しんだが、ホームベースと三塁線上にバットを置いて立ち位置を測る新ルーティンを取り切れ、インサイドアウトのスイングを意識した。打席の質が改善され、好球必打の確率が高くなった。 相手バッテリーからより一層、警戒された。5月まで1度もなかった敬遠が、6月は4度。四球数20も今季の月間最多だった。ロバーツ監督は「過去数年に比べたら、そこまで敬遠はされていないとは思うが、彼は素晴らしいスイングをしているし、それ(敬遠される)に値する」と語った。2番に起用されているスミスやT・ヘルナンデスの調子次第で四球攻めが増える可能性もある一方で、大谷は出塁すれば足も使える。他球団にとっては、いずれにしても脅威となる。 チームは同地区のライバルを相手に敵地での3連戦を1勝2敗と負け越した。2日からはホーム6連戦。大谷は7月5日に30歳の誕生日を迎え、新たなスタートを切る。その前に、ダイヤモンドバックスとの3連戦で、投打の二刀流で輝いた20代のラストを飾る。