みずほ銀、アニメや昔話で金融教育促進 「空想科学読本」発行元と共同プロジェクトを展開
みずほフィナンシャルグループは25日、マンガやアニメ、ゲームなどの空想世界をテーマにした書籍「空想科学読本」で知られる空想科学研究所との共同企画として「空想金融教室プロジェクト」の始動を発表した。 【画像】「空想科学読本」風のイラストで金融を学べる特別コンテンツ(画像4枚) このプロジェクトは、金融経済教育を多くの人にわかりやすく伝えるために、昔話やアニメなどのストーリーを金融の視点から再構成するというもので、初回では日本昔話を題材に、「取引」、「資産の増やし方」、「事業計画」の仕組みについて解説する。 初回では「さるかに合戦」を題材にした「取引」の仕組み、「浦島太郎」を題材にした「資産の増やし方」の仕組み、「桃太郎」を題材にした「事業計画」の仕組みがそれぞれ開設され、今後も様々な専門性を持つみずほ社員が、テーマに合わせて登場していく予定で、公式サイトを通じて発表される。 また、本企画の展開に際し、空想科学研究所の主任研究員・柳田理科雄さんからはコメントも到着。「僕は30代のときに、自分で学習塾を経営し、数年でツブした経験があります。(中略)僕らが子どもの頃は『おカネのことを考えるなんて』という風潮がありましたが、大切なことなのだから、子どものうちからちゃんと考えるべきですよね。僕みたいに失敗しないように、子どもたちがおカネについての知識や考え方などを自然と身につけられる企画にしたい」と思いを語っていた。
『さるかに合戦』授業概要
■さるかに合戦 『さるかに合戦』は、サルに柿の実をぶつけられたカニが命を落とし、子ガニたちの無念を晴らすために、臼や蜂や栗や牛のフンがサルを懲らしめる、というお話です。 ここで焦点を当てるのは、物語の冒頭で描かれるカニが持っていた「おにぎり」と、サルが持っていた「柿のタネ」の物々交換。おにぎりは明日には腐ってしまうかもしれないから、今が一番価値が高い。反対に、柿のタネは現時点ではほとんど無価値だけれど、遠い未来に価値が出る。果たして、この物々交換は〈みずほ〉の目にどのように映るのか?〈みずほ〉が、現実的な「取引」に基づいて分析・解説していきます。 ・金融的な視点で見ると、単にサルがカニを騙した話ではない?価値の性格が違うから、資産の優劣は問えない。 ・柿を育てるのにもコストがかかる。リスクとリターンのバランスを見きわめることが大切。 ・リスクを知れば、逆にカニから好条件を提示できたかも。取引をする場合は、自分は何がしたいのかをハッキリさせておく。 ・カニが、仲間を集めて「株式会社さるかに」を作ればサクセスストーリーに⁉「合戦」ではなく「協力」の道へ。