面接官「残業は可能ですか?」 子持ち転職者「難しいです。保育園のお迎えがありますので…」⇒“それでも採用される人”のお手本回答【キャリアコンサルタントが解説】
面接官:「残業はできそうでしょうか?」
■NG回答の例 「残業は【❶できません】。保育園のお迎えがありますので、【❷定時で帰らせていただきたいのです】。今回の求人は、【❸『子育て応援求人』と聞いたので応募した】のですが、違うのでしょうか。」 × ❶⇒面接官の質問にいきなりNoと言っている × ❷⇒自分の要望だけを伝えている × ❸⇒「子育て応援求人」だからといってすべてが応募者の希望通りになるわけではない ---------------------------------------- <採用に近づくヒント> 会社は仕事で貢献してくれる人を採用します。子育てをしながら仕事をすることが大変なことも重々承知です。そのうえで、どれだけ貢献できるのかをアピールし、自分の要望についても面接官と交渉をする姿勢を持ちましょう。 ---------------------------------------- ■OK回答の例(1) 「そうですよね、【(1)残業はありますよね】。お迎えの時間がありますので、定時に終了すると間に合います。どうしても残業になる場合は、【(2)早めに言っていただけますと保育園にも連絡ができますので助かります】。また、これまでも残業しなくても済むように、朝の時間で【(3)仕事の段取りをつけて計画的に仕事をこなしてきました】。子育てをするようになって、【(4)効率的に家事もこなせるようになりました】。今後も、効率よく仕事を行い、極力残業しない仕事の仕方をしたいと考えております。」 ◎ (1)⇒面接官の言葉を受け入れている ◎ (2)⇒残業の対処について具体的なお願いを伝えられている ◎ (3)⇒残業をしない仕事の仕方をアピールできている ◎ (4)⇒子育てをしてきたことが、今後効率的な仕事ができる秘訣だとアピールできている ■OK回答の例(2) 「【(1)大変申し訳ございません】、残業については子供のお迎えがございますので難しいです。これまでも、残業は極力しないように【(2)効率的にこなしてきました】。どうしても残業しなければならないときは、他の人に頼むこともありました。ですが、【(3)丸投げするのではなく、頼みやすいように仕事の簡単な部分をお願いしたり、量を少なくしたりしてお願いをしてきました】。もちろん、後でお礼も欠かさず【(4)人間関係は良好に保っておりました】。【(5)2年後は子供も小学生になりますので、残業は可能です】。ただ、その頃には私も【(5)仕事に慣れていることですので、さらに手際よくできている】のではないかと思います。」 ◎ (1)⇒申し訳ないといった姿勢が伝えられている ◎ (2)⇒これまでも効率的に仕事ができていたことをアピールできている ◎ (3)⇒具体的にどのようにしてきたかを伝えられている ◎ (4)⇒人間関係についても残業の解消と合わせてアピールできている ◎ (5)(2ヵ所)⇒長期的な視点について答えることができている 中園 久美子 キャリアコンサルタント・講師、キャリアクレッシェンド代表 経理専門学校卒業後、大手通信社勤務を経てパソコン講師として活動。子育てや夫の転勤に伴い、何度も転職を余儀なくされる。現在はキャリアコンサルタントとして多くの面接指導を行っている。 著書に『それでも書類選考で落とされない履歴書・職務経歴書の書き方』(日本実業出版社)、『【完全攻略】オンライン・WEB面接「リアルじゃない」を武器にする内定獲得ノウハウ86』(ダイヤモンド社)がある。
中園 久美子