琉球に連勝と右肩上がりの名古屋ダイヤモンドドルフィンズ、齋藤拓実の確信「自分たちはCSに行くにふさわしいチーム」
CSに向け「クォーターファイナルに負けたリベンジのことしか考えていない」
ここに来て右肩上がりで勢いを増している名古屋Dだが、過去2シーズンはCS直前に故障者が続出し、最後は外国籍ビッグマンが1人、もしくは不在といった本来の力を発揮できない状態を余儀なくされ、クォーターファイナルで敗れている。しかし、今シーズンはまだ2試合残っているが、フルメンバーで臨める状況だ。 今、名古屋Dはようやくシーズンを通して積み上げてきた力を出せる陣容でポストシーズンを迎えられる可能性が高い。このことを齋藤に聞くと「率直に今の状態でできるのであればうれしいです」と語る。 「過去2シーズン、外国籍選手がいなくなる大きい穴が生まれました。各選手、それぞれ小さいケガはあっても、これまでの反省を生かし、疲労の管理をしっかりしながら練習しています。残り1週間も質の高い練習、良い準備をして(最終節の)佐賀(バルーナーズ)さんとの試合に臨みます」 そして、デニスヘッドコーチも、「とても楽しみです。CSに向けこのまま健康でいられることを願っています。それができればウチのベンチの強さが出せますし、この2週間はベンチの力を証明しています。ベンチが元気だと、層の厚さで試合を通して相手にプレッシャーを与え続けられることができます」と、喜びと確かな自信を見せる。 さらに指揮官は、この進化は過去の苦しい経験を糧にしたからこそと強調する。「ただ、過去2シーズンのケガ人が多い状況を乗り越えたからこそ、今のウチの粘り強さがある、戦い続ける力がついたと思います」 過去2年の不運を全く言い訳にしなかったからこそ、今の名古屋Dは心身ともによりたくましいチームとなった。齋藤はCSへの意気込みをこう語る。「単純に楽しみな部分もありますが、それよりも過去2シーズン連続でクォーターファイナルに負けたリベンジのことしか考えていないです。メンバーが不足していたとはいえ本気で勝ちにいって、昨年は琉球さんに負けて涙を流しました。リベンジの思いが一番強いです」 名古屋Dが逆転で地区優勝ができるかは最後まで分からない。ただ、今のチームがCSに出るどのチームとも対抗できるリーグ屈指の選手層の厚さ、粘り強さなどを備えていることは間違いない。
鈴木栄一