甲子園へいざ、岐阜大会の熱戦火ぶた 高校野球開会式64チーム行進
甲子園への切符をかけた第106回全国高校野球選手権岐阜大会が6日、長良川球場(岐阜市長良福光)で開幕した。開会式の後、さっそく1回戦2試合が同球場であり、熱戦の火ぶたが切られた。 【写真】第106回全国高校野球選手権岐阜大会 選手宣誓をする長良の中津吏穏主将=2024年7月6日、長良川、米田怜央撮影 午前9時に始まった開会式は、岐阜の音楽部と長良のコーラス部が大会歌「栄冠は君に輝く」を合唱し、関商工と美濃加茂の生徒がバトントワリング、県岐阜商の生徒がマーチングバンドの技を披露して盛り上げた。 岐阜女子ソフトボール部の選手たちも国旗や大会旗を手に登場。司会を務める長良の放送部員の岩品京花さん(3年)と多治見北放送部員の尾上彩乃さん(3年)のアナウンスや観客の手拍子に合わせ、64チーム(68校)の選手たちが元気よく入場行進した。 整列後、昨年の優勝校・大垣日大の木村海希主将(3年)が優勝旗を返還。大会の森川賢二会長(県高野連会長)は「この夏の一戦のためにみなさんが積み上げてきた努力はとても尊い。最後まで諦めず、全力で白球を追いグラウンドを駆け抜けて下さい」と激励した。 長良の中津吏穏主将が力強く選手宣誓して締めくくった。 順調に進めば、決勝は27日の予定。(高原敦) ◇ 「ここにいる全員が主役。グラウンドに立ちプレーすることだけがすべてではありません」 選手宣誓は、64チームを代表して長良の中津吏穏主将(3年)が務めた。野球の技術やけがに悩んでいた時に支えてくれたスタンドのチームメートや保護者らも「主役」という気持ちを込めた。 「仲間との軌跡を思いながら、岐阜県と日本中の高校野球を愛する方々に勇気と熱気を届け、熱い大会になるよう戦い抜くことを誓います」 チームの3年生全員で考えた言葉をゆっくりと丁寧に球場に響かせた。 組み合わせ抽選会で、希望者41人の中から引き当てた宣誓。「足が震えるほど緊張した。でも大勢に聞いてもらえて、すごくうれしかった」と振り返った。(荻野好弘) ◇ 開幕戦の加茂―帝京大可児戦の前にあった始球式。マウンドには、小学5年生の亀山剣心さん=岐阜市=が立った。長兄・貫汰さんは本巣松陽の選手として大会に出場する。父・智也さん、母・晶子さんが見守る中、腕を大きく振って投げ込むと、「ナイスボール」と歓声が上がった。「ノーバウンドで投げられてうれしいです」 岐阜少年野球クラブで投手・遊撃手としてプレーする。募集に応じて始球式の大役が決まると、「びっくりして緊張しました」。硬式のボールで投球練習を重ねた。 阪神の近本光司外野手のファン。将来の夢は「プロ野球選手です」。
朝日新聞社