株爆上がり!? 欧州、今季の“サプライズ”監督(4)バルサを2度も粉砕! 2部からチームを作り上げた男
5月に入り、欧州の23/24シーズンも佳境を迎えている。今季は期待通りの成績を収めたビッグクラブももちろんあった一方で、シーズン前の予想を裏切り大躍進を果たしたクラブも目立った。今回は、23/24シーズンの欧州で旋風を巻き起こした監督をピックアップして紹介する。
ミチェル(ジローナ/スペイン) 生年月日:1975年10月30日 就任期間:2021年7月~ 23/24リーグ戦成績:35試合23勝6分6敗(2位) ジローナの監督にミチェルが就任した2021年当時、同クラブは2部リーグのチームであり決して強いとは言えなかった。しかし、1年で1部に昇格すると、昨季はリーグトップ10フィニッシュ。そして今季は飛躍のシーズンを送っており、一時首位に立つなど、レアル・マドリードと激しいデッドヒートを繰り広げた。シーズンが進むにつれ勢いは弱まってきたものの、バルセロナに対してはシーズンダブルを達成するなどその強さは本物で、クラブ史上初のUEFAチャンピオンズリーグ(CL)出場権獲得を果たしている。 ジローナのサッカーは、従来のポゼッションサッカーからさらにアレンジを加えたものとなっている。現在、攻撃時には片方のSBがアンカーの横に入って3-2-5の布陣を構成するのが主流だが、ジローナはSBがIHの位置に入り、トップ下がさらにポジションをあげる3-3-4のフォーメーションを敷く。疑似IHの2人と前線の4人の6人でボールを動かすため、その攻撃は非常に強力だ。WGにボールが入ると疑似IHの選手がSB裏への抜け出しを積極的に狙う。そうなるとスペースが生まれるため、サヴィオなどのWGがさらに輝くこととなるのだ。守備面には不安が残るものの、ち密に練り上げられた戦術だといえるだろう。 英紙『The Guardian』によると、来季のCL出場についてミチェルは「アンフィールドに行きたい」「バイエルン・ミュンヘンやインテル、ミランといった歴史的なチームを見たい」とCLをかなり楽しみにしている様子だ。クラブ初の舞台でミチェルの戦術はさらに輝くだろう。
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