第8回『オリックス 働くパパママ川柳』受賞作発表 大賞は小児科の予約状況を嘆く33歳パパの一句
応募総数6万超 男性からの作品も過去最多
第8回『オリックス 働くパパママ川柳』を受賞した20作品が、22日に発表された。大賞には、33歳・犬パパさんの「小児科の 予約画面で オトナブルー」が選ばれた。 【写真】「育ちが良さそう」「まんまだw」と反響 15歳時の田中裕二の写真 『オリックス 働くパパママ川柳』は、働きながらの子育てに奮闘するパパとママ、家族の日常をテーマとする公募川柳。2017年から毎年開催し第8回を迎えた今回は、24年2月9日~3月11日までの約1か月間で募集を行い、全国の幅広い世代から応募総数6万超の作品が集まった。今回は20代、30代、40代からの応募作品が過去最多となり、子育て世代のリアルな悩みや喜びを生き生きと描写した句が多数集まった。 23年に続き、特別審査員として尾藤川柳氏(十六代目川柳 川柳公論社主宰)、爆笑問題の田中裕二、ジャーナリストの浜田敬子氏が参加し、受賞作品を決定した。 大賞に選ばれたのは、「小児科の 予約画面で オトナブルー」(犬パパ 33歳・男性)。小児科の予約が取れずに絶望するパパママの心情を、新しい学校のリーダーズのヒット曲『オトナブルー』になぞらえて表現した一句。今回は男性からの応募も過去最多となり、男性の育児を「特別なこと」としてではなく、「日常の一コマ」としてよんだ句が多く寄せられたことも特徴。田中は、「コロナ禍により定着した在宅勤務などの影響を受けて、パパの子育てへの向き合い方が変化したのではないでしょうか」と考察している。 尾藤氏は、「近年はコロナ禍の社会を描写した句が多かったところ、今年は家族に思いが向いている句が多く寄せられたと感じました。コロナ禍が明けて、新しい時代が来たことをあらためて実感し、今後どのように作品が変化していくのか楽しみになりました」とコメント。また浜田氏は、『見守る目線賞』に選ばれた“育休社員を見守る句”を例に挙げ、「職場では、さまざまな事情を抱えた社員が一緒に働いています。そうした環境において、育休を取得する社員に対して、誰もが心から『おめでとう』といえる社会にしていかなければならないと、『見守る目線賞』の受賞作品を通してあらためて感じました」と語っている。