手作り小冊子「ZINE」内容や表現方法、紙質や形状も多種多様 大分市で展示即売イベント
「ZINE(ジン)」と呼ばれる手作り小冊子の展示即売イベント「ホットサンド」が、大分市府内町のmazeru(マゼル)(第一石松ビル3階)で開かれている。県にゆかりのある20~30代の26組が出品。デジタル世代の若者を魅了している。10日まで。 イベントは同市のグラフィックデザイナー羽山仁史さん(30)と同市のデザイン研究員、佐藤寿喜さん(30)が初めて企画した。
ZINEは英語圏で生まれ、長く愛好される自主制作の印刷物。日本でも小さなブームを繰り返し、近年また全国的に盛り上がっている。自由度が高く、作り手の個性や思いを気軽に表現できるのが魅力という。 「簡単に発信できるSNS(交流サイト)に比べ、ひと手間かけて自分の世界を作る楽しさがある」と羽山さん。佐藤さんは「思いをさらけ出すのは恥ずかしいが、手に取った誰かと心を通わせることができればうれしい」と話す。 今回、さまざまなジャンルで活動する大分の人たちを紹介しようとイラストレーターや写真家、建築家、雑貨店主、川柳作家、言語聴覚士、大工などさまざまな職種の人を誘い、それぞれの興味関心や得意分野などを文章や写真、イラストなどで表現してもらった。50部ずつ、1冊500~4千円で販売している。 2人は「内容や表現方法、紙質や形状も多種多様。個性豊かな若者たちが冊子に綴(と)じこめた熱量を感じてほしい」と話している。