裏門跡への坂道直す 三重・松坂城跡 年度内に市、舗装し凸凹解消
散策者の安全確保などを目的に三重県松阪市は本年度、殿町の国指定史跡・松坂城跡の登城路の一部をアスファルト舗装する。路面が割れた箇所があり転倒の危険性などがあるため。御城番屋敷から登る裏門跡側で本年度中の着工、完成を目指す。 整備工事は、城跡を訪れる観光客らの安全性の確保や付近の雨水による土砂の流出の軽減が主な目的。 現在、登城路の路面は、石畳状や工事後に埋め戻したアスファルト舗装により凹凸のある状態。そこで黄土色の透水性アスファルトでフラットに舗装する。段差が無くなることで転倒の防止につながり、火災時などには緊急車両も城跡内に進入しやすくなる。舗装工事と同時に横断溝も設置し、流れ込む雨水をコントロールしていく。 工事は2023(令和5)年度に整備した区間の南側の約200平方メートル。事業予算は1439万9千円で一部に国と県の補助金を充てる。23年度区間では1228万5900円で裏門跡と付近の約270平方メートルを整備した。 工事は、氏郷まつりなど城跡を使ったイベントの開催時期を避けた閑散期を中心に調整。本年度中に着工し、完成を目指す。工事期間中は裏門跡側で交通規制を掛ける可能性もある。 表門跡側などでも同様の計画はあるが具体的な実施時期は未定。 市文化課では「路面が割れた箇所もあるままでは転倒の危険性などもある。アスファルト舗装することで安全性や快適性が増し、消防車両なども入りやすくなる」と効果を期待する。