九代将軍・徳川家重と大岡忠光の絆を描く 村木嵐『まいまいつぶろ』【直木賞候補作】
第170回芥川賞・直木賞が17日に発表されます。その発表を前に、新進・中堅作家によるエンターテインメント作品の単行本(長編小説もしくは短編集)のなかから、最も優秀な作品に贈られる直木三十五賞の候補作の1つ、村木嵐さん(56)の『まいまいつぶろ』を紹介します。 作品は、手足が不自由で口が回らず、歩いた後には尿を引きずった跡が残り、その姿から「まいまいつぶろ(カタツムリ)」と呼ばれた徳川家の九代将軍・家重と、家重を支えた大岡忠光の絆を描いた時代小説です。 村木さんは、第17回松本清張賞を受賞しデビュー。今回、初めてのノミネートとなりました。