「戦争遺跡の調査事例は非常に珍しい」松山の丘の地下に旧松山海軍航空基地の“防空壕”【愛媛】
テレビ愛媛
愛媛県松山市西部の小高い丘に掘られた防空壕など戦時中の遺跡。県が発掘調査を進めていたこの遺跡に、当時通信所や指揮所として使われていたコンクリート製の地下室とその出入り口があったことが新たにわかりました。 松山市北吉田町の「北吉田馬場遺跡」は1944年4月以降松山海軍航空基地の周辺に整備された戦時中の遺跡で、小高い丘のふもとに2基のコンクリート製の防空壕が掘られています。 国と県による松山外環状道路空港線延長工事の対象区間と重なるため、県埋蔵文化財センターが4月から2カ月をかけ発掘調査を進めていたもので、報道陣に5月24日、遺跡の内部が公開されました。 センターによりますと、防空壕のうち1基はコの字型で高さが2.5メートル長さは約90メートルあり、床、壁、天井の順に作った当時の建築技法が明らかになったということです。 また、すでに丘の上で見つかっていたコンクリート製の構造物を調査したところ、地下室につながる出入り口だったことも新たにわかりました。2つある出入口のうち1基は土が崩れ埋まっていたということですが、高さ約2メートルの天井にはライトをとりつける穴も確認されました。 防空壕の造りと違いコンクリートの内部に鉄筋が使われていて、通信所か指揮所として使用された推定面積38平方メートル余りの地下室につながっていたものとみられますが、地下室も内部が崩れているため詳細は不明です。 県埋蔵文化財センターによりますと「県内の戦争遺跡の調査事例は非常に珍しい」ということです。 #愛媛県 #松山市 #北吉田 #馬場遺跡 #防空壕 #発掘調査 #松山海軍 #航空基地 #コンクリート製 #構造物 #埋蔵文化財センター
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