履正社・池田が先頭打者本塁打 優勝なき独自大会に「勝って終わる」と決意新た
高校野球の大阪独自大会は2日、大阪市の南港中央野球場などで2、3回戦があり、2020年甲子園高校野球交流試合に出場する履正社は四條畷に8―0で七回コールド勝ちし、4回戦に進んだ。 昨夏の甲子園で見せた先手必勝の形を、履正社の1番・池田凜(3年)が生み出した。 一回、3ボール、1ストライクから内角高めの直球を腕をたたんでさばくと、打球は右翼席に飛び込む先頭打者本塁打。コールド勝ちの流れを作り「チームを勢いづけられた」と喜んだ。 昨夏の甲子園優勝を知る選手として新たな決意を持ってこの試合に臨んでいた。雨天中止の試合が相次いだため、独自大会が準決勝で打ち切られることが7月31日に発表された。「大阪で1番になる」と意気込んでいた選手たちは、春や夏の甲子園に続き、目標が失われた。 松平一彦部長は前日のミーティングで「負けないで高校野球を終わろう」と呼びかけた。モチベーションの低下を心配したものだったが、池田は「この状況なので仕方がない。勝って終わることを全員で意思統一した。その先頭に立っていきたい」と切り替えていた。 昨夏の甲子園は「2番・二塁」で全試合フル出場。先輩たちに支えられ、最高の喜びを知った。今年は優勝はできない。が、無敗で終わることはできる。終幕の舞台は15日に甲子園で行われる交流試合の星稜(石川)戦。昨夏の甲子園決勝の再現カードであり、注目される。「最後まで勝ち切ることに意味がある」と池田は考えている。【安田光高】