旧耐震マンション103万戸の現実「クロ現」で耐震性と購入時の注意点を特集
NHK総合で11月18日放送の「クローズアップ現代」(月~水曜午後7:30)では、「その中古マンション耐震性は? 住んでいる人もこれから買う人も」と題し、近年人気が高まる中古マンション市場における耐震性能の問題を特集する。
東京23区の新築マンションで1戸あたりの平均価格が昨年初めて1億円を超えるなど、マンション価格の高騰が続くなか、中古マンションは販売戸数で新築を上回るなど注目を集めている。しかし、1981年以前の建築基準で建てられた「旧耐震マンション」が全国に103万戸存在し、その安全性が大きな課題となっている。
震度6以上の地震に直面すると、損壊や倒壊の危険性もある旧耐震マンション。国や自治体は危機感を強め、耐震診断や改修工事を助成するなど対応を進めているが、国の調査によると、「耐震工事」を進める前に行う「耐震診断」すら、旧耐震マンションの6割以上が実施できていない状況だ。
その背景には、住民の高齢化、多額の工事費用、資産価値への影響など、さまざまな問題が存在。さらに、耐震改修を進めることに合意が得られていたにもかかわらず、建物が違法状態にあることが発覚し、自治体の補助金がストップしたため、耐震化できないという事例も報告されている。 番組では、耐震改修の工法や、購入前にチェックすべきポイントをまとめたリストなどを紹介。マンションの再生に向けた最新の取り組みについても報告する。