「時代を描くとき決して震災を避けない」『不適切』コメディタッチから一転、クドカン脚本に絶賛の嵐《ネタバレあり》
2月23日に放送されたドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)第5話の衝撃展開が話題となっている。 昭和から令和にタイムスリップした市郎(阿部サダヲ)は、渚(仲里依紗)の父・ゆずる(古田新太)と対面。ゆずるは市郎の娘・純子(河合優実)の結婚相手で、渚は純子の子であることを知る。 昭和のころ、純子はディスコ店員だった若き日のゆずる(錦戸亮)と出会い、結婚。娘も生まれたが、市郎はずっと結婚に反対していた。バブル崩壊後、ゆずるは家業を継ぐため、純子らと神戸に。仕立て屋となったゆずるは、義父の市郎のためにスーツを仕立てたいと手紙を送る。市郎は神戸に向かい、孫の渚とも対面。それが、1995年1月16日のことで――という話が展開した。 「これまで、企業コンプライアンスやSNS依存など、昭和と令和のギャップを笑いもまじえて風刺してきたドラマですが、今回はそれが一転。今後のクライマックスに向けて、ストーリーがまったく別の方向へ動き始めました。 市郎は、幸せを噛みしめた直後に娘とともに阪神淡路大震災で亡くなるという、未来を知ってしまいます。それが、ドラマの昭和の舞台となっている1986年から9年後のことです。 自分の将来を知ってしまった市郎がどう生きるのか――ドラマはまったく違うテーマへと向かっていくことになりそうです」(テレビウオッチャー) ドラマの脚本を手掛けているのは、奇才・宮藤官九郎だ。SNSには 《阪神淡路大震災で亡くなった未来を生きる市郎さんと、亡くなる未来を受け入れて過去に戻る市郎さんが残りの話数で描かれるのか。ミュージカルと風刺を絶妙に織り交ぜて人の生き様と死を見せる。素晴らし過ぎる》 《クドカン作品のノリが苦手な人もいるかもしれないけど、彼の作品がすごいと思う所の一つは、これだけふざけてたりおもしろかったりするのに、こうやってドラマが取り扱いにくい、だけど大事なテーマに真っ直ぐ向かい合い、きちんと描く所》 《神戸に住んでる者としてあの写真の日付を見た瞬間胸がギュってなった…あぁそういうことかって、、、ただのおもしろドラマだとばかり思ってたけどこういうのもさりげなくぶっ込んでくるのクドカンすごい……この回きっと何回も見るよ》 など、驚きと称賛の声が多数。また、過去の宮藤作品、朝ドラ『あまちゃん』では東日本大震災が、大河ドラマ『いだてん』(ともにNHK)では関東大震災が描かれていたことに触れる意見も。 《時代を描くとき決して震災のことを避けないクドカン。思い出したくもない“あの日”が誰しもにあって、あの日までの日常もあればあの日の後悔もあるけれど、同時に、あの日以降も懸命に生きてきた人たちを讃えることも忘れない。あの日叶わなかった交錯の実現に震える》 《昭和と令和の価値観を交錯させるメッセージ色強いタイムスリップコメディと捉えていたが、今回『あまちゃん』の3.11同様に阪神大震災を風化させぬ演出、その震災で主役父娘(阿部サダヲ/河合優実)は死ぬと知った上でどう生きるかの物語を乗せたクドカン凄すぎ》 次回の第6話では、渚と同期のテレビ局員役でファーストサマーウイカが出演する。今後の展開からますます目が離せない――。
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