『虎に翼』岩田剛典、仲野太賀ら魅力的な男性陣 寅子が自分らしくいられるパートナーは?
寅子(伊藤沙莉)と深い信頼関係のある優三(仲野太賀)
さて、“優しさ”といえば連想するのはもちろん、猪爪家に下宿していた書生で銀行勤務をしながら弁護士を目指していた優三(仲野太賀)だろう。そもそも寅子が法律に興味を持つきっかけを意図せず与えたのも彼で、知れば知るほど納得できない民法や判例に遭遇する度、優三に素直に疑問や怒りをぶつける寅子の姿は微笑ましくもあった。寅子に深呼吸を促しなだめる彼のほうも、それをどこか楽しんでいる節もあり、いつだって寅子のことを見守ってきた優三との間には深い“信頼”が横たわっているのを感じさせる。 高等試験の合格者発表に自分の名前がなくとも、全てを受け入れ寅子の合格を喜ぶ優三の眼差しには染み出るような大きな優しさと強さがあった。全く卑屈ではない優三といれば、寅子は今後も遠慮することなくどんどん彼女らしさを発揮していけるのではないだろうかと思える。ただ、寅子に今のところ“番狂わせ”を起こすのは、ストレートに彼女への想いを口にする花岡のほうだ。 さて、これからもきっと多くの壁にぶつかっていくだろう寅子が、自分の能力を持て余したり、本心を押し殺したり、気持ち裏腹な振る舞いを行ったりしなくてもいいような、そんなパートナーとの出会いは描かれるのだろうか。
佳香(かこ)