中国EV普及で新たな競争 15万円“格安”自動運転システムも登場【WBSクロス】
“格安”自動運転を体験
今回、テレビ東京は海外のテレビ局として初めてそのシステムを搭載した車の試乗が許されました。 ナビで目的地を設定すると自動運転がスタート。スピード調整、車線変更、ハンドル操作が全て自動です。 「前の信号が赤ですが、全て車の方でちゃんとキャッチし認知しています。周りの車全てもリアルタイムで動きを全部認知しています」(菅野記者) 自転車や人も全て感知するため、信号のない横断歩道でも自動で停止。人が渡り終えると、すぐさま発進します。
「今、右の交差点から車が割り込んできたんですがちゃんと避けます。バイクもしっかり絶妙な距離を取ってちゃんと避けています」(菅野記者) さらに遅い車がいれば追い越すなど、自動運転ながら人の感覚に近い運転になっています。 「コストを考えたときに本当にここまでの完成度なんだとちょっと驚きです」(菅野記者) 通常、一般的な自動運転ではレーザー光を使ったセンサーを使い、車の周りの障害物を感知しています。ただ非常に高価なため、DJIはレーザーセンサーを使わずに車につけた7つのカメラで対応します。さらに、データ処理方法の工夫により、車載コンピュータの部品点数を削減。結果としてコストが大幅に抑えられるのです。 「ドローンと自動運転技術は同じリソースだ。より単純で合理的な構成、少ない消費電力などで優れた機能にすることを重視している」(謝闐地さん) 低価格の自動運転システムを開発した背景には、中国の急激なEVシフトがあります。中国の消費者が自動車購入時に重視することを聞いた調査(2023年)でも、自動運転は5位の要素に。この数年で急速に需要が高まっているのです。 DJIの自動運転システムは、年末までに中国メーカーに加え、ドイツのフォルクスワーゲンなどの20以上の車種に搭載される予定です。 さらに、ガソリン車中心の日本メーカーにも熱い視線を向けています。 「われわれのソリューション、EV向けの機能はガソリン車でも使える。(日系メーカーも)既に接触を始めている」(謝闐地さん) ※ワールドビジネスサテライト