小島秀夫監督がハリウッドの大手タレント事務所と契約 映画やアニメも含めた今後の展開について語る

小島秀夫監督がハリウッドの大手タレント事務所と契約 映画やアニメも含めた今後の展開について語る

ハリウッドよ、小島を迎える準備はできたか？ 『DEATH STRANDING』や「メタルギア」シリーズで知られる小島秀夫がVarietyの取材に応じ、自身の次のステップについて語ったなかで、ハリウッドとより直接的につながることを明らかにした。小島は大手タレントエージェンシーWMEと契約し、Varietyは同事務所を「ドラマや映画の分野における連絡役」だと表現している。 「小島秀夫」画像・動画ギャラリー また、コジマプロダクションの今後についても語っており、計画を3つのフェーズに分けて説明した。小島によると、第1のフェーズは「DEATH STRANDING」に特化したもので、同作を「ゲームというカテゴリーで確立させ、AppleやPC、ソニーといったグローバルなプラットフォームに展開させていく」という。「この部分は必ずしも難しいわけではない」と小島は述べている。 もちろん、そのなかには2025年に発売予定の『DEATH STRANDING』の続編も含まれている。だが第2のフェーズは、「映画、アニメ、TVドラマなど、さまざまな形式のメディア」が関連しているそうだ。 「基本的にはゲームのIPをほかのメディアへ展開させていきます」と小島は説明。「これが第2フェーズですね。次に目指していることです。コジマプロダクションは“デジタルエンターテインメント”という枠組みで設立しましたが、それは必ずしもビデオゲームである必要はないと思っています。ゲームから新しいIPを作ってもいいし、アニメ、映画、あるいはまったく異なるものから作ってもいいと思います。どんなことでも可能です。これが第3フェーズです」 第3のフェーズに関してはやや漠然としているが、小島は「世界中の才能ある人たちと協力して、“デジタル”をキーワードに何か新しいものを作りたい」と付け加えた。 「それは映画かもしれないし、ゲームやまったく違うものかもしれません。それまでは死ねませんね！ そんな突拍子もないことをやろうとしているとは思いませんよ！」 "コジマプロダクションは“デジタルエンターテインメント”という枠組みで設立しましたが、それは必ずしもビデオゲームである必要はないと思っています" Varietyは、昨年発表されたA24とコジマプロダクションが共同製作する『DEATH STRANDING』の実写映画についても話を聞いていた。小島は詳細を明かさなかったものの、自らが監督を務めるのではなく、プロットを監修して制作の手助けをするとあらためて述べている。 監督については、謎めいた新作ゲーム『OD』に参加するジョーダン・ピールが有力候補の1人に思える。しかし、小島はギレルモ・デル・トロやニコラス・ウィンディング・レフン、ジョージ・ミラーなどほかの大物映画監督とも親しくしており、「一緒に何かやろうとよく話しています」と語っていた。 「今は、映画とゲームは異なる分野のものですが、かなり近いうちにすごく似通ったものになります」と小島は言う。「ですから、『NOPE／ノープ』を基にビデオゲームを作るとか、ジョーダンが『DEATH STRANDING』を映画化するとか、そういうことではないんです。一緒に新しいものを作るということです」 また、「現在、『DEATH STRANDING』の脚色プロジェクトが複数進行中ですが、僕が映画化を意図して書いた別のストーリーもあるんです。でも、それを監督する時間がないのでやりません。これは第3フェーズのテストみたいなものです」とも語っていた。 いずれにせよ、ビデオゲームであれ、映画であれ、その中間のものであれ、小島は今後さらに多くのエンターテインメント作品を生み出していくだろう。 サムネイル：John Phillips/Getty Images for Warner Bros. Pictures