ついに「第2のOSO18」が出現か...「足幅17センチ」の巨大ヒグマが北海道で子牛8頭を襲撃「内臓などやわらかい部位だけ食べた」
最凶ヒグマの駆除から10ヵ月
「まさか牛を食い殺すヒグマがこの町にも現れるとは…。OSO18の再来なのか。心配で落ち着きません」 【写真】北海道中を恐怖の渦に叩き落とした「最凶クマ」OSO18の「最期の姿」 こう話すのは、北海道の東部にある別海町の住民だ。 2019年から標茶町(しべちゃちょう)と厚岸町(あっけしちょう)で66頭もの牛を襲い続け、5年にわたって地元住民を恐怖に陥れていた最凶ヒグマが駆除されてから約10ヵ月。同じ道東でOSO18を彷彿とさせる被害が発生したことを受け、住民は危機感を募らせている。 5月21日朝、別海町(べつかいちょう)の「なかしゅんべつ未来牧場」で飼育されていた子牛8頭がヒグマに襲われて死傷した。現場は町の中心部から北に約15キロほど離れた酪農地帯であり、近くには人家もある。 ヒグマに襲われた子牛がいたのは新生児用の牛舎。2つある出入口のうち、一方は鉄の重い扉で常時閉じられているが、もう一方は分厚いカーテンがかかっているものの、施錠されていなかった。ヒグマはこの出入口から侵入したとみられ、現場からは横幅17センチほどの足跡が複数見つかった。この足幅だと体重300キロを超えるようなオスの可能性があるという。 同牧場の友貞義照専務が振り返る。
内臓など柔らかい部位だけを食べた
「建物の中にハッチと呼ばれる個室のようなものがあり、そこに計12頭の子牛がいました。死亡したのは4頭。そのうち3頭はハッチの外に引きずり出された状態で、2頭は内臓を食べられていました。この他、子牛4頭が重症を負いました」 死亡した牛の腹や内臓には爪痕やかまれた痕があり、内臓など一部の柔らかい部位は食べられていた。重傷を負った4頭も回復の見込みがないことから殺処分され、計8頭が犠牲になった。 OSO18は放牧中の牛を次々と襲いながらも人間の追跡をかいくぐり、地域の農家や住民を悩ませていた。今回の牛喰いグマが「第2のOSO」になる可能性はゼロではない。 「牛が襲われるのは初めての事態です。放牧中の牛を襲ったのではなく、施設の中に入ってきました。しかも、もっとも弱い子牛を襲うとは…。 複数人で作業に当たるなどしていますが、早く捕獲してほしいし、近隣の酪農家にも被害が出ないでほしいです」(同前)