業績右肩上がりのジャステック「未開拓の業種複数ある」
業績は右肩上がり
村中英俊(むらなか・ひでとし)/1964年4月生まれ。1988年ジャステック入社。製造本部本部長や品質環境管理室長などを経て、2022年12月に社長就任(写真:ジャステック)
金融や通信業界を中心に、多分野で顧客向けのシステム開発を行うジャステック(9717)が右肩上がりの好業績をたたき出している。 この1月に発表した前2022年11月期の業績は、各業種向けの売り上げが順調に伸びたことに加えて、不採算案件の削減により売上高190億5300万円(前々期比4.8%増)、営業利益は28億8900万円(同39.2%増)と大幅増益に。 今2023年11月期は人材採用の費用増加や外注比率を高めることなどにより伸びは鈍化するものの、売上高202億9200万円(前期比6.5%増)、営業利益29億2000万円(同1.0%増)、経常利益29億7500万円(同0.4%増)と高水準を維持する見込みだ。 ジャステックの強みはマンパワーリース(技術者の派遣)による請負受注ではなく、一括請負による契約でソフトウェア開発を行うビジネスモデルを採用している点にある。一括請負のメリットは、顧客と信頼関係を築きやすいということが第一。上流から関わり理解が深いことに加え、プロジェクト全体を通して品質に責任を負うことができる。同社が特定の顧客に依存しない独立系のソフトウェア開発会社という立場を貫いていることもあるだろう。 また、もう一つの特徴は上位顧客10社で売上高の6割を占めていること。一分野一社主義で、それぞれの業界のトップクラスの優良顧客を抱えている。長年にわたって契約を続けているためノウハウが蓄積され、顧客のシステムに精通した技術者が育つため、業務効率も年々向上していくという好循環をもたらしている。 これから先どのようにさらなる拡大を目指すのか。昨年12月に就任したばかりの村中英俊社長に話を聞いた。
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安恒 理