フェリーとしま2火災 ポンプのボルトが外れ引火か
去年12月に発生した鹿児島県十島村の「フェリーとしま2」の火災について、燃料をエンジンに送るポンプのボルトが外れていたことが分かりました。 村はポンプから漏れた燃料に引火した可能性があるとみています。 「フェリーとしま2」は去年12月、十島村の悪石島沖を航行中にエンジンがある機関室で火災が起きました。 村によりますと、消火後に機関室内に立ち入った乗組員が燃料の重油を霧状にしてエンジンに送り出す「燃料噴射ポンプ」のボルトが床に落ちているのを発見しました。 「フェリーとしま2」には2つのエンジンがあり、それぞれに16基、あわせて32基の「燃料噴射ポンプ」がついていて、そのうち2基のポンプからあわせて4本のボルトが落ちていました。出港前の点検ではボルトは落ちていなかったということです。 火災を巡っては、乗組員が出火の直前に、燃料がポンプからエンジンの外に噴き出しているのを確認していて、責任者が現場に着いたときには出火していました。 村はボルトが外れてポンプから漏れた燃料に引火した可能性があるとみていますが、事故の原因を調べる運輸安全委員会門司事務所は「原因を調査中」としています。 なお、「フェリーとしま2」は、およそ3カ月半運休したあと4月12日に運航を再開しています。