<ネタバレあり>坂口健太郎がつむぐ文学的なせりふが切なくしみるラブストーリー「愛のあとにくるもの」
韓国の製作陣が映し出したフォトジェニックな東京、京都も見どころ
坂口健太郎とイ・セヨンは、相性の良さもあり、ただたたずむだけで絵になる。また、日本で撮影されたシーンが多く、東京都内や京都の街並みの美しさにあらためて気づかされた。井の頭恩賜公園をはじめ、高円寺や吉祥寺、赤羽など、韓国の製作陣から見た日本という視点も新鮮だった。ほかにも、潤吾が体を張って車を止めるシーンなど、坂口健太郎が〝韓ドラに出演している〟と感じさせる場面もあり印象的だった。 それにしても、小説が原作で、小説家の潤吾と、出版社で働くホンがつむぐ言葉は詩的で美しく、あまりに〝文学的〟だった。潤吾とホンは心の内で考えすぎるがゆえに、セリフと表情からそれぞれの感情を読み解き反すうする面白さがあった。一方で、感情が読みづらく目にみえる喜怒哀楽の振り幅が少ないのは、好みがわかれるところかもしれない。 「愛のあとにくるもの」はAmazon Prime Videoにて独占配信中。
ライター 梅山富美子