密閉性高いケースに乳児2人の遺体 予期せぬ妊娠に行政は?病院は? ネットカフェで寝泊まりする妊婦も支援 保険証なし匿名でも受診できる産院
CBCテレビ
名古屋市中区の集合住宅の1室に、乳児2人の遺体を遺棄した罪で38歳の女が起訴されました。なぜ2人の子どもの遺体を遺棄することになったのか。関係者を取材しました。 【写真を見る】密閉性高いケースに乳児2人の遺体 予期せぬ妊娠に行政は?病院は? ネットカフェで寝泊まりする妊婦も支援 保険証なし匿名でも受診できる産院 段ボールに入った密閉性の高いプラスチックケース。この中からビニール袋に包まれた乳児2人の遺体が見つかりました。 5月13日に逮捕され、31日死体遺棄の罪で起訴された、住居不定で風俗店従業員の入村恵(いりむら・めぐみ)被告38歳。 入村被告は2013年ごろと、その2~3年後にそれぞれ乳児を出産し、死亡しているにもかかわらず、2人の遺体を住んでいた部屋に隠していた罪に問われています。2人の乳児の遺体は5月12日、入村被告が以前住んでいた中区栄の集合住宅の一室で見つかりました。 これまで入村被告は警察の調べに対し、「自分が出産して2人の死体を隠した」と話していました。乳児はいずれも死後1年以上が経過しているとみられていますが、死因は分かっていません。以前、入村被告と同じ職場で働いていたという男性は。 (入村被告の元同僚) 「勤務態度はすごく真面目でした。遅刻もしたことなかった」 Q子どもがいたとか交際相手がいたという話は? 「そういうのは聞いたことがないですね」 一方、別の男性は。 (入村被告の知人) 「『保険証がない』と言っていて、地元から家出状態で出てきたと言っていました」 入村被告は免許証など身元を証明するものを一切持っておらず、賃貸アパートを自ら借りることができなかったとみられています。 遺体が見つかった集合住宅の部屋も、別の男性が契約して入村被告が住んでいましたが、最近、入村被告が家賃を支払わず、連絡にも応じなくなったため、関係者が部屋に立ち入ったところ乳児の遺体が見つかりました。 ■ネットカフェで寝泊まりする妊婦も支援は受けられる 入村被告が「産んだ」と話す2人の乳児。頼る人も身元を証明するものもない妊婦がいた場合、行政の支援は受けられないのでしょうか?愛知県の担当者に聞いてみると。 (愛知県健康対策課 母子保健グループ 長谷部美紀課長補佐) 「(妊娠が確定すると)母子健康手帳の交付を受け、受診料の補助など各自治体のサービスを受けることができる。身分証や保険証のない方でも、母子の健康と安全を守る観点から、居住している実態が確認できれば支援の対象になっている」