引きこもりからの自立支援施設 元入所者2人に慰謝料の支払いなどが決定
引きこもりからの自立支援をうたう神奈川県中井町の施設の元入所者らが、本人の意思に反して施設での生活を強制されたとして、損害賠償を求めている裁判。 横浜地裁は12月、原告2人に運営団体らが慰謝料を支払うことなどの「決定」をし、異議申し立てがなかったため9日確定しました。 この裁判は自立支援施設をうたう中井町の旧ワンステップスクール湘南校の元入所者5人が、施設の運営団体らに対し、行動の自由を侵害されたなどとして1人あたり440万円の損害賠償を求めているものです。 元入所者らは、本人たちの意思に反して突然自宅から連れ出され、連絡手段を絶たれたうえで鉄格子や監視カメラがある施設で監禁状態での生活を強制されたなどと訴えていました。 12月19日、横浜地裁は施設の運営団体らに対し、原告のうち2人に精神的苦痛を感じたことを謝罪することや一人あたり最大40万円の慰謝料を支払う義務などの「決定」をし、両者が異議を申し立てなかったため9日に確定しました。 決定を受けた原告「それなりに意義のある形で今回解決に進んだことをまずはほっとしている。 ひと段落ついたなと思う。 自立支援と称した人権侵害行為というのは誰に対してもやめていただきたい。」 残りの3人の原告については1月28日に審理が終結する予定です。