「水よ満ちてくれ」貯水量は過去10年平均の半分以下、渇水の深刻化で雨乞い神事 広島県の芦田川のダム
渇水が深刻化している芦田川の三川ダム(広島県世羅町)近くで9日、雨乞い神事があった。「備後の水がめ」とされる三川ダムと八田原ダム(府中市、同町)の合計貯水量は、過去10年平均の半分以下。田植えなどで農業用水が必要となる春を前に、地元住民が初めて企画した。 【写真と地図】水位が下がった八田原ダム 大成龍(だいじょうりゅう)神社であった神事には、地域住民や芦田川上流漁協(同町)の関係者が参加。近くに住む深沢正樹さん(65)が代表して水位が下がっているダム湖の水をすくい、林幸和宮司(64)が境内にまくなどした後、参加者全員で手を合わせた。 二つのダムの合計貯水量は9日現在、1362万トン。過去10年の平均貯水量2793万トンを大きく下回っている。深沢さんは「湖を毎日見て、困った状況になったと感じている。早く水が満ち、安心できるようになれば」と話していた。
中国新聞社