【新潟大賞典】長い直線でのスピードが最重要 国内6戦すべて上がり最速のレーベンスティールに注目
前走の敗因:中山記念のマイネルクリソーラ
マイネルクリソーラの前走は中山記念5着。このレースは前半1000m通過が58.6秒とハイペースだったものの、内の馬場状態がかなり良かったために外を差してきた馬には厳しく、内々をロスなく回ってきた馬が1~3着を独占した。 1番人気ソールオリエンスは大外を追い込む形になって4着、マイネルクリソーラに関しても出遅れた上に外目を追い込んでの5着だった。同馬とは0.2秒差で、上がり最速はソールオリエンス、次点がマイネルクリソーラ。ソールオリエンスには力負けだったが、1~3着馬たちとの勝負付けはまだ終わってないだろう。 今回のメンバーにはソールオリエンスほど強力な馬はいない。4走前には東京で上がり最速の33.0秒を出しているように本馬は速い上がりを繰り出すことができる馬。しっかりと溜めを作ることができれば直線で見せ場があるかもしれない。
血統解説:ヨーホーレイク、レーベンスティール
・ヨーホーレイク 日本での牝祖は3代母ミルド。母のクロウキャニオンは現役時に兵庫JGで3着がある実績馬だが、繁殖としてはさらに優秀。レパードS勝ちのボレアス(父ディープインパクト)、弥生賞勝ちのカミノタサハラ(父ディープインパクト)など重賞級の馬を多数輩出している。ボレアスがディープインパクト産駒ながらダートで活躍したように母父フレンチデピュティの特性を引き出すことが多い。 ディープインパクト×フレンチデピュティはニックスでもあり、ダービー馬マカヒキが出ている優秀な配合だが、古馬になると徐々にフレンチデピュティの血が表面化して筋肉が硬くなりやすいというのもポイントだ。本馬も前走は2年2か月振りのレースを3着と好走したが、休養前と比べると硬さがあり瞬発力勝負となると疑問符が付く。 ・レーベンスティール 日本での牝祖は5代母マギージグス。ファミリーでは京成杯3歳S勝ちでエリザベス女王杯2着のタケノダイヤがいる程度で、ほとんど活躍馬が出ていない。ただ、本馬の半姉ルーチェデラヴィタはコスモス賞を勝利しており、ここにきて勢いも感じられる。前走の香港ヴァーズは海外のため上がり3Fタイムは出ていないが、それ以外の6戦はすべて上がり最速を叩き出している。 父リアルスティール自体はダートタイプも出すように柔らかさだけの馬ではないが、本馬の場合母の持つ血が底力と柔らかさを多く内包していて、同産駒随一の瞬発力タイプに出ているのだろう。5、6歳になるとわからないが、現時点ではまだまだ柔らかい動きができており、ここでも上がり最速で1着というシーンが頭に浮かぶ。