「完璧なキャプテン」とは程遠かった…恩師が明かす長谷部誠が青学進学を希望していた「チャラ男」時代
イメージとは程遠い高校時代
サッカーの元日本代表キャプテンでドイツ1部アイントラハト・フランクフルトに所属する長谷部誠(40)が4月17日、今季限りでの引退を表明した。今後もクラブに残り、指導者の道へ進むという。 【写真】世界騒然… 「何もつけずにサッカー観戦」美女の大胆ショットの数々 日本代表では長く主将を務め、W杯には2010年南アフリカ大会から3大会連続で出場。ドイツ1部でも通算383試合に出場したレジェンド。その人間性、立ち居振る舞い、リーダーシップは日本でもドイツでも称賛されており、2014年ブラジル大会の指揮をとったアルベルト・ザッケローニは「完璧なキャプテン」と称した。 しかし、プロ入り前を知る恩師に話を聞くと、「完璧なキャプテン」とは程遠い像が浮かび上がってきた。静岡県立藤枝東高校サッカー部監督時代に数々のJリーガーを育て、現在は静岡県サッカー協会副会長を務める服部康雄さん(67)さんが振り返る。 「当時は大した選手ではなかったですね。長谷部は期待されて入ってきたわけではなく、その他大勢の一人でした。1年生の頃の長谷部はほとんど記憶にありませんし、いつから試合に出ていたのかも覚えていません。本人にも『いつからレギュラーで出てたっけ? 』と聞いたことがあるくらいです(笑)」 入学当初は同学年でも真ん中より上という評価。プレースタイルにしても、周囲に気を配りながらバランスを取り、冷静にチームをまとめる現在のイメージとは異なり、ドリブルで強引に攻め入ることを好んだという。
要領がよく抜け目のない男
先に触れたように、長谷部といえば、人間性の面でも模範的な選手といわれることが多い。2011年には著書『心を整える。』を出版し、150万部のベストセラーに。印税を全額、東日本大震災の被災地に寄付するなど社会貢献にも尽力してきた。 「まじめで堅物みたいなイメージですが、当時は茶目っ気のある生徒でした。要領よく立ち回るタイプでしたね。私に怒られるようなことをしたときも、周りの生徒は見つかりますが、彼はうまく立ち回って怒られるのを回避していました」 練習中もまじめというイメージからはほど遠かったという。 「率先して練習するタイプでもないし、隠れて地道に練習するというタイプでもありません。むしろ、真っ先に帰るタイプ。抜け目のないタイプで、私がいなくなった途端、手を抜くようなところもありました。 実際、私は長谷部をキャプテンに指名していません。代表のキャプテンに抜擢した岡田(武史)さんは同級生なんですが、『あの長谷部をよくキャプテンにしましたね』と言ったことを覚えています」 一方で、アスリートらしく極度の負けず嫌いだったという。 「彼が2年生になると、年代別の代表に入る新入生が入ってきて、メディアでも注目されていました。そうした後輩が代表に行っている間、自分は地元に残っているわけですから意識しないわけがない。後輩が代表合宿で不在のときにトップ下のポジションに入るようになりましたが、そんなときは目を見張るようなプレーを見せていました」