（ブルームバーグ）： 中国の製造業活動を測る民間指数が５月に上昇し、ほぼ２年ぶりの高水準を記録した。中国経済の見通しを損ねた政府の低調なデータとは対照的だった。

３日発表された５月の財新製造業購買担当者指数（ＰＭＩ）は51.7と、2022年６月以来の高水準だった。４月の51.4から上昇し、ブルームバーグ調査のエコノミスト予想中央値の51.6をやや上回った。活動拡大・縮小の境目は50。

国家統計局が先月31日に発表した５月の製造業ＰＭＩは49.5と、予想外の縮小を示していた。規模が小さめで、輸出型の企業を中心とする財新ＰＭＩと、統計局の指数はそれぞれカバーするサンプル規模や地域、業種が異なる。

中国の製造業活動、５月は予想外の縮小－成長期待に冷や水

財新ＰＭＩが示した拡大ペースの加速は、中国経済のけん引役として、政府が今年期待を寄せる製造業の勢いが鈍化しているのではないかとの懸念を幾分和らげる可能性がある。財新の新規輸出受注は伸びが鈍ったものの、５カ月連続で拡大しており、中国製品の海外需要が底堅く推移していることを示唆している。

財新智庫の王喆シニアエコノミストは発表文で、「中国経済は全般的に安定しており、引き続き回復軌道にある」と分析しながらも、雇用への圧力や供給に比べて需要が弱い点は「なお顕著な問題」だと指摘。「経済を安定させ、内需を底上げし、雇用を増やすことを目的とした政策を強化し、一貫性を持たせる必要がある」とした。

原題：China Manufacturing Expands Fastest in 2 Years, Survey Says (1)（抜粋）

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