23歳の南野は香川と異なるトップ下スタイルを確立できるのか?
9月のコスタリカ代表戦で、森保ジャパンの実質的な初ゴールを決めた。まだ記憶に新しい12日のパナマ代表戦でも、日本代表を快勝に導く先制ゴールを叩き込んだ。船出したばかりのチームに強烈な爪痕を残しても、23歳のMF南野拓実(ザルツブルク)は同じニュアンスの言葉を繰り返してきた。 「自信にはなりましたけど、それでも自分はまだ何も成し遂げていない」 6月のワールドカップ・ロシア大会でベスト8に進出し、最新のFIFAランクでは5位につける南米の強豪、ウルグアイ代表とのキリンチャレンジカップ2018を翌日に控えても思いは変わらない。会場となる埼玉スタジアムで15日に行われた、前日練習を終えた直後の取材エリアで南野は決意を新たにした。 「チームメイトたちに信頼してもらえるように、ゴールやアシストという結果もそうですけど、結果だけじゃなくてチームを助けることのできるプレーもしていかなければいけない。ワールドカップを戦ってきた選手たちに比べれば、間違いなく自分は満足することはできません」 森保一監督(50)から先発に指名されたコスタリカ戦とパナマ戦で、守備時と攻撃時で異なるポジションでプレーしてきた。前者では[4-4-2]の2トップに入ってプレスの「一の矢」を担い、後者では2トップが縦関係に変わるなかで下がり気味の位置、いわゆるトップ下に回って攻撃を差配する。 「(トップ下で)自分が意識しているのは、常に動きながらボールを受けること。特に体が大きいわけではないので、止まった状態でボールを受ければ難しくなる。あとは(トップより)少し落ちた位置でプレーすることが多いので、スペースを見つけながらボールを受けることも意識している。相手の間で顔をのぞかせて前を向くプレーを、チームのためにできる選手を監督も必要としている。だからこそ自分が呼ばれていると思うし、そういった自分の長所もしっかり生かしていきたい」