「あぶないみずぎって…」ファミコン版『ドラクエ』チビッコをドキドキさせた「オトナな要素」
■露出度の高いセクシーな装備
一方、『ドラクエ』シリーズには様々な装備が登場する。その中にも、“オトナ”を感じるものが少なからず存在する。 すごいのは、『ドラクエ3』に登場した「あぶないみずぎ」と「まほうのビキニ」で、女性キャラしか装備できず、装備することでグラフィックが水着姿に変わるのである。『ドラクエ3』は容量がかなりギリギリであるにもかかわらず、このグラフィック変更やぱふぱふイベントを残すのだから、かなりのこだわりが詰まった装備だということが分かる。 また、エニックスから当時発売された攻略本『公式ガイドブック』では水着のイラストが描かれていた。ファミコングラフィックが実はこのような形をしていたのかと、多くの子どもたちに衝撃を与えた装備のひとつだろう。 『ドラクエ4』にもかなり攻めた装備が登場する。「ピンクのレオタード」は守備力の高い防具として終盤でも役立つが、何といっても「おどりこのふく」である。これは踊り子であるマーニャの初期装備であり、『公式ガイドブック』などのマーニャのイラストを見ても分かるように、かなり露出度の高い刺激的な服なのだ。 この「おどりこのふく」の守備力自体は低いが高価で、売ることで「かわのドレス」などに買い換えることができる。踊り子にとっては何よりも大事な衣装を手放して妹・ミネアとともに旅に出る――。戦いの役に立たないが、そのような決意の演出のためのアイテムとも言えるだろう。
徳江風波