光陵(神奈川)初優勝、伏木3位 富山県高岡市で高校生万葉短歌バトル
最優秀作品に小泉さん(盛岡第三) 「第9回高校生万葉短歌バトルin高岡」が22日、富山県高岡市のウイング・ウイング高岡で開かれ、光陵(神奈川)が初優勝した。準優勝は気仙沼(宮城)、県内から唯一出場した伏木と、高田(三重)が3位だった。最優秀作品に贈られる「短歌」編集部賞には、盛岡第三(岩手)の小泉大和さん(2年)が選ばれた。 20校32チームによる予選を通過した8チームがトーナメント戦を繰り広げた。試合は、かつて貴族の間で流行した「歌合(うたあわせ)」を現代風にアレンジ。先鋒(せんぽう)、中堅、大将の3人一組で対戦した。真っすぐな思いや心に残った情景などを三十一文字(みそひともじ)に凝縮し、批評し合った。 歌人の小島ゆかりさん、県歌人連盟の上田洋一会長、高岡市万葉歴史館の藤原茂樹館長が判者を務め、作品の出来や批評力を踏まえて勝敗を決めた。 決勝の題は「形」。両チームは「夏の形」や「人形」といった言葉を使い、みずみずしい感性で詠み上げた。表彰式でメダルを受け取った光陵の永井穂果さん(1年)は「とても楽しかった。短歌も高岡も大好き」、佐野晃太さん(2年)は「来年も優勝したい」、坂本桃花さん(3年)は「仲間や顧問、家族、誰が欠けても勝てなかった」と話した。
伏木の町口晟衣莱(せいら)さん、前和花(のどか)さん、仁岸航さん(いずれも3年)は万葉時代の衣装で登場し、能登半島地震の復興を題材にした歌も披露した。伏木高校の生徒9人がボランティアで運営を手伝った。 万葉歌人、大伴家持ゆかりの高岡の魅力を発信しようと毎年開催。対戦の模様は動画投稿サイト「ユーチューブ」で生配信した。後日、編集した動画を同サイトで公開する。高岡市と市教委、市万葉歴史館、県歌人連盟、北日本新聞社でつくる実行委員会主催。