中国・広州市、トランジットの外国人に無料市内観光を提供
【東方新報】中国・広東省(Guangdong)の省都・広州市(Guangzhou)が、中国の144時間ビザなしトランジット制度を利用して広州市経由で第三国に向かう外国人旅行客に対し「1日市内観光ツアー」の無料提供を、6月下旬から開始する。これは広州市の観光促進のための優遇政策だ。 広州市文化広電旅游局によると、広州の大手旅行会社が企画したこの新サービスには、バスツアー、英語ガイド、観光、広東料理の飲茶ランチが含まれているという。 無料ツアーは、広州市最大のシティスクエアでさまざまな公共施設が集まる「花城広場」、清朝末の民間建築様式を残す「陳家祠」、広州のシンボル「五羊彫像(5匹の羊)」がある「越秀公園」「広東省博物館(Guangdong Museum)」「広州図書館(Guangzhou Library)」「広州大劇院(Guangzhou Opera House)、ランドマークである「広州塔(Canton Tower)」などを観光できる。 ツアーの申し込みは、広州白雲国際空港(Guangzhou Baiyun Airport)の受付カウンターで申し込むことができ、近日中にツアー受付開始日が発表される予定だ。 今年中国では、中央と地方の政府が、ビザなし入国や簡便なモバイル決済オプションの提供など外国人が中国旅行をする際の障壁を取り除く政策を実施し、インバウンド旅行客の復活が見られる。 中国出入境管理局が今年第1四半期に外国人に発給したビザは46万6000件で、前年同期比120パーセント近く増加した。また第1四半期に、ビザ免除の外国人が中国本土を訪れた回数は延べ200万回近くに上り、前年同期比266パーセント増加した。 広東省の省都で、中国南部の主要な商業活動のハブ都市である広州は、空港旅客対応能力で、4年連続で国内首位に立っている。 中国南方航空(China Southern Airlines)によると、今年後半には、広州とロンドンのガトウィック空港(Gatwick Airport)、オーストラリアのパース、ハンガリーのブダペスト、セルビアのベオグラードを結ぶ路線を含む国際線および地域航空路線の増便が計画されている。 また、広州とオーストラリアのアデレード、ベトナムのフーコック島、インドネシアのスラバヤとのフライトも再開される。 広州を拠点とする「広之旅国際旅行社(GZL International Travel Service)は「トランジット旅行者に無料の1日ツアーを提供することは、イスタンブール、ドーハ、ドバイなどの国際ハブ空港都市では一般的なことで、広州の優遇政策はインバウンド観光に利益をもたらし、国際的に移動する旅行者に対して広州をさらに宣伝することできる」と期待している。(c)東方新報/AFPBB News ※「東方新報」は、1995年に日本で創刊された中国語の新聞です。