三重・松阪市内の中1男子、愛宕川で溺死 落とし物を拾おうと転落か
22日午後4時35分ごろ、三重県松阪市大口町の愛宕川で、市立久保中学校1年の男子生徒(12)が溺れ、伊勢市内の病院に搬送されたが、約15時間後に死亡が確認された。死因は溺死。 三重県警松阪署によると、現場は国道23号の新愛宕橋の北約450メートルの大口ポンプ場近くの水門。近くを通り掛かった男性が、子供たちが騒いでいる様子を発見。「川で友達が溺れている」と聞き、川へ入って救助を試みたが困難と判断し、110番通報した。 警察と消防が駆け付け捜索したところ、約20分後にジャージー姿で岸から約2メートル離れた水中に沈んでいる生徒を発見。意識不明の重体のまま、伊勢市内の病院に救急搬送されたが、亡くなった。 生徒は同級生や妹ら5人と海に遊びに行った帰りで、この川に落とした物を拾おうとして誤って転落したとみられるという。 現場付近の川幅は約30メートルで、堤防にはガードレールなど転落防止柵はない。地元の人たちの話によると、この場所は子供たちが海へ行く際に自転車などで通ることが多いという。またこの日は大潮で満潮時刻の午後5時半に近かったことから、通常よりも水深があったとみられる。
学校で全校集会 カウンセラー派遣
今回の事故を受け、市教育委員会は、久保中で全校集会を開き、生徒に注意喚起を行うとともに、市から学校へカウンセラーやハートケア相談員を派遣し、心のケアを行うとしている。 保護者に対しては臨時保護者会を開き、経緯の説明を行う。また23日に臨時の校長会を開き、子供の安全確認について改めて注意喚起を行うとしている。 昨年7月にも、松阪市内の当時中学3年生の男子生徒が、津市柳山津興の阿漕浦海岸で、同級生ら8人と遊泳していて溺れて死亡する水難事故が発生している。