萩尾みどりが美女役で出演、天知茂“明智小五郎”の前に新たなライバルが現れる<江戸川乱歩美女シリーズ「化粧台の美女」>
天知茂演じる探偵・明智小五郎の冴え渡る名推理に、複雑怪奇な難事件、妖艶な美女のお色気シーンなど、見どころ満載の「江戸川乱歩の美女シリーズ」(毎週日曜昼3:00-5:00、BS松竹東急[全国無料放送・BS260ch])。本シリーズは4月より全33作品を放送中で、8月4日(日)には萩尾みどりが美女役として出演する「化粧台の美女」を放送する。そこで今回は、本作のあらすじや見どころを中心に紹介していく。 【写真】笑顔を見せる萩尾みどり“一色令子” ■“大人向けの作品”として放送された「江戸川乱歩の美女シリーズ」 「江戸川乱歩の美女シリーズ」は、1977年~1994年にかけてテレビ朝日系にて放送されたサスペンスドラマ。名探偵・明智小五郎が難事件を鮮やかに解決していく一方で、大掛かりなセットを用いたカーチェイスやアクションシーンなど、迫力満点のシーンも多数盛り込まれている。 また本シリーズは、江戸川乱歩作品の中では“大人向けの作品”として放送されており、妖艶な美女たちの色気あふれるシーンも満載。萩尾みどりを始め、由美かおるや片平なぎさ、ジュディ・オングなどが扮する美女たちの艶めかしさを存分に堪能できる。 ちなみに、今回BS松竹東急で放送される「化粧台の美女」は1982年に放送された作品で、江戸川乱歩『蜘蛛男』が原作。天地や萩尾のほかに、五十嵐めぐみ、柏原貴、中尾彬、蜷川有紀、荒井注、山本學などの実力派俳優たちが出演している。 ■蜘蛛男の活躍やお馴染みの“変装シーン”に注目 「化粧台の美女」では、明智のライバル的存在・蜘蛛男がキーパーソンとして描かれる。これまでの作品でも、黄金仮面や黒蜥蜴といった様々な宿敵が登場したが、いずれも明智の“独壇場”とも言える形で物語が展開されている。 しかし本作では、蜘蛛男もしっかりと活躍する様子が描かれる。登場人物を巧みに操り、明智に負けず劣らずの存在感を発揮するのだ。終盤、蜘蛛男は自ら自身の正体を明かすものの、この時の手腕も粋な演出で、そのスマートさには思わずため息が漏れるほど。 さらに、今回明智小五郎の変装シーンが2度登場する点にも注目したい。1回目は、犯人が殺人を犯そうとしたときに、明智が被害者に変装して犯人を欺くシーン。変装した明智のおかげで犯行は失敗に終わり犯人は逃走するが、犯人もまったく気づかなかったほどの見事な変装ぶり。 そして2回目の変装は、物語終盤。視聴者も不意を突かれるタイミングでの変装に度肝を抜かれるだろう。本シリーズの変装を解くシーンでは、メガネやカツラなどの小物類を外すだけでなく、明智が“顔のマスクを剥がす”という演出も見どころとなっている。 この一連の変装を解く姿は、本シリーズの“お約束”の見どころのひとつとなっている。どのタイミングで変装を解くシーンが登場するかは、ぜひ放送でチェックしてほしい。 ■何者かが毒蜘蛛を凶器に犯行を繰り返す…「化粧台の美女」あらすじ 「恐怖の毒蜘蛛」という映画が制作されることになり、主演女優の山際洋子(蜷川有紀)がポスター撮影に挑む中、ヘアメイクを担当する一色令子(萩尾みどり)が毒蜘蛛に噛まれ倒れてしまう。 病院に運ばれた令子は毒に詳しい黒柳医師(山本學)のおかげで一命を取り留めたが、噛まれた毒蜘蛛は日本に生息しない種類で、横堀昆虫研究所の横堀京介(中尾彬)だけが取り扱っていることを聞かされる。 さっそく研究所を訪れた一行だが、横堀は事件への関与を否定。しかし調べを進める中で、横堀に関係するホステス・岸田マキ(志麻いづみ)の存在や、マキの恋人・山際大造(中村竹弥)に関する新たな事実が判明する。 そんな中、マキの自宅に何者かが毒蜘蛛を放ち、噛まれたマキは死亡してしまう。また洋子の姉の恵子も、“蜘蛛男”を名乗る人物から殺害予告が届いた直後に、自身の結婚式の最中に毒蜘蛛に噛まれ亡くなってしまった。波越警部(荒井注)は明智と黒柳博士を呼び、横堀を犯人と見て話を聞きに行くのだが――。