価格転嫁順調で最高益、日本瓦斯の株価下支える意外な点
日本瓦斯が川崎市内に新設した大規模LPガス充填基地「夢の絆」。業界他社からの配送業務受託も推進する(写真:日本瓦斯)
化石燃料価格の高騰で、電力会社などエネルギー企業の多くが業績悪化に苦しむ中、業界中堅の日本瓦斯(8174)が気を吐いている。LPガス(液化石油ガス)を主軸に、都市ガスや電力販売など総合エネルギー企業化を進める同社は、原料高の料金転嫁を成功させ、2023年3月期営業利益は過去最高の165億円(前期比29%増)を見込む。純利益は3期連続の最高益となる見通しだ。 LPガスなど高収益事業を中心とした利益成長に加え、増配と自己株買いを合わせて稼いだ利益の100%を株主に回す「総還元性向100%」を明示していることも好感され、株価は年初から水準を切り上げている。8月30日には年初来高値の2285円に到達。その後、もみ合いを続けているが、同社をカバーしている4人の証券アナリストのうち、3人が「買い推奨」としている(1人は「中立」)。
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岡田 広行