センバツ中止 星稜・航空石川「残念」 夏へ向け前向きに /石川
第92回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)が新型コロナウイルスの感染拡大で中止となり、出場予定だった県内の星稜と日本航空石川の選手らからは落胆の声が聞かれた。だが夏の甲子園に向け、前向きに受け止めていた。 【動画】センバツ出場校、秋季大会熱闘の軌跡 星稜の林和成監督は同校で12日、落ち着いた表情で報道各社の取材に応じ、「残念の一言だが、みなさんから応援されて試合をすることが大事。致し方ない」と話した。 選手には11日午後7時ごろにソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)で中止決定を伝え、12日朝、室内練習場でミーティングをした。林監督によると「思った以上に選手の表情は曇っておらず、前向きな言葉も出ていた」。選手からは「人間万事塞翁(さいおう)が馬」のことわざも出て笑いが起こる場面もあったという。林監督は「さらに成長するきっかけになるよう、いろいろな角度から指導し夏に向かって調整したい」と話した。 日本航空石川は11日夜、報道各社へのファクスでコメントを発表。井口太陽主将(2年)は「大変残念。夏の甲子園大会に出場するチャンスが残されているので、気を取り直してチームを成長させることが主将の務め」と前を向いた。中村隆監督は「生徒にとっては一生に一度あるかないかの舞台。無観客でも試合をさせてあげたかった」と指導者としての思いを述べ、「夏の甲子園大会に向け、強い気持ちを持って練習に取り組むよう指導する」とした。【井手千夏】