岐阜の大自然を舞台とした、日本初の“釣りと恋”の映画『重ねる』11月公開決定
岐阜の美しい自然とむき出しの人間の感情を、邦画の最前線で活躍するスタッフが集結してオールロケーション5.1ch4k収録した、日本初のフィッシング・ラヴ・ストーリー『重ねる』が、2024年11月23日(土)より公開します。 本作は脚本監督を務めた配島徹也が、自身の経験に着想した完全オリジナル作品。撮影では、「まだ見たことがない物語を!」を合言葉に、メインのロケ地となった岐阜県郡上市和良町と下呂市金山町の観光協会の撮影全面協力の元、2023年夏に1ヵ月におよぶロケを敢行。その土地で生活する人々の日常と、たまたま訳あってやってきた都会人の生活が、自然を前に徐々に剥き出しになっていく様を徹底的にこだわって描き切っています。 訳あって旅に出た女、加藤あゆみと追われるように都会を去る男、平野一徹。それぞれの目的のため、里から離れた渓流にいた2人の運命的な出会いから物語は展開します。岐阜県の大自然を舞台に、鮎の友釣りと村人の時間と感情が交差する中、静かな恋が芽生え――。 今回、公開に先駆けて、企画プロデュース / 監督の配島徹也をはじめ、今作品で初の長編初のヒロインを演じる加藤あゆみ役の須田晶紀子、100名を超えるオーディションの中で選出された平野一徹役のタモト清嵐、そして脇を固める織田美織、カトウシンスケ、曽我部洋士、竹川由華、末川かおり、平野源、大島葉子からコメントが到着しています。 [コメント] 大学卒業後10年目のその日は、番組製作会社の社長室に呼び出されていました。理由はとてもわかりやすく、頭を金髪にし、眉を剃り、血糊をつけた状態で編集機の椅子に半日寝ていたのです。その朝は、大学同級生の映画監督入江悠のサイタマノラッパー3の撮影で、八王子のライブハウスで凶悪キャラを演じ、完徹した直後の状態でした。 社長「会社をなんだと思っている。周りにそんな奴一人もいないだろ」語気はもちろん荒いです。だが私は間髪入れず、切り返しました。 配島「釣りの映画を撮らせてくれるなら、まだ会社に残ってやる」 社長「無理だ。頭おかしいのか?」 配島「じゃ、辞めるわ」 社長「・・・」 その後、会社を去り10年の月日が経ちました。私の頭の中にはその間もずっと、釣り映画を撮る構想が渦巻いていました。 そもそも日本の魚釣りの映画といえば「釣りバカ日誌」か「リバーランズスルーイット」しか知られていません。前者は、会社員の日常を釣り人の滑稽さで魅せる喜劇、後者はアメリカの戦争に対するカウンターカルチャーとしての釣りを通した兄弟の話であります。本作「重ねる」はどちらでもありません。 現在に存在しているごく一般的な男女が、釣りを通して出会い、ひと夏を山間の村で過ごす物語です。 作品で描きたかったのは、周りの環境に馴染めなくなってしまった人間が、何かの目的に向かっていく時の心が踊る瞬間や、本当に時間の使い方のわからなくなった人間が時に吐く、切実な助けを求める言葉です。これが私の考える「人間の愛くるしさ」です。ダメになってしまったがそれでも生きていく、なんなら辛いって吐きながら生きて行っていいんだという「人間讃歌の結晶」をテーマに向けていきました。 そんな心の状態になった都会の人間が行うのがこの作品内での“魚釣り”なのです。唯一、自分と自然をつなぐのは、針、糸、竿という道具。その躍動するトキメキをいかに映画で表現するかー。構想10年でついに実りました。 今作品で、唯一無二のファムファタルを体当たりで演じた須田晶紀子さん、不器用だけど一生懸命に生きる男をタモト清嵐さんが演じ、最高のスタッフが映画化しました。是非、ご期待ください。 ――企画プロデュース / 監督 配島徹也 準備から参加した45日間の岐阜県和良町での撮影。 1番に浮かぶのは地元の方々の顔。お世話になったなぁ、温かったなぁ…と。乗り越えなければいけない時も皆さんの顔が浮かび、おかげで食いしばれました。素晴らしいロケーションの中で今までに経験したことのない事を経験させて頂きました。 釣りから始まる男女の恋愛模様、ぜひ劇場でお楽しみください。 ――須田晶紀子 求めるほど遠のいていく。 そんなジレンマが小気味好くストーリーを突き動かします。 岐阜県和良町の青々とした大自然が、 いかに自分が些細でちっぽけかを教えてくれる。 どうしようか、なんて考えてるうちに全部通り過ぎてしまって、 ぽっかり空いてしまった穴に呆然としながら またどうしようか、なんて。 自分がそうであったからなのか 映画を観て劇場を出ると空を見上げてしまう、そんな作品です。 ――タモト清嵐 何か大きな事件が起こりそうだけど、何も起こらない。 でも本当に何も起こっていないのかといえば、そうでもない。 それぞれ表に出ない、出さない、出せない想いがあって… でもそれとなく溢れてしまっていて。 しっかりと壁にぶち当たっていて、そしてその現実を受け入れている。 みんなかっこいいなあ。 一見訳がわからない行動もひっくるめて愛おしいなあ、生きてるっていいなあ。そんな作品になっていると私は思います。 素晴らしい自然と、釣りと、人間模様をぜひ劇場で覗き見してください。お待ちしております。 ――織田美織 どうやってロケ地に行けば良いのか、明日はどのシーンを撮るのか、はっきりしたことはほとんど分からぬまま岐阜県は郡上市和良町に 入った。駅を降りると灼熱の日差しの中、灼熱の情熱を持った配島監督が大きく手を振っていた。この人の映画が始まるんだ そう思うと同時に、この人がこの映画そのものだ、とそんな気がした。 みんなで笑ったり苦しんだり、学生時代に戻ったかのような熱情の合宿生活を送りながら、ちっぽけな僕ら人間にはどうしようも出来ない圧倒的な大自然の中で、肩寄せ合って隙間を少しお借りして、ちっぽけな僕ら人間達のちっぽけな、しかし、大切だと信じる営みの物語が紡がれた。大自然に包まれながら、ああ…完璧なんてないんだ、とそんな事を思いながら、演っていた気がします。川の飛沫を感じてください。山の風を感じてください。暴れ回る天気を。土の匂いを。魚たちの煌めきを。もがきながら生きる僕たちを。 劇場で沢山の皆さんと一緒に肩寄せ合って観賞出来たら、それは嬉しいなあ。 そして和良にも行きましょうー!!VIVA 和良町!アマゴも鮎も美味しかったなーーーー!!また口いっぱいに頬張りたい! ――カトウシンスケ 「今日は火を起こして鮎を焼いてみんなで食べようか」って火を囲んで、 採れたての鮎を監督が丁寧に焼いて、スタッフ、キャストのみんなで食べる、酒を飲む。美味しかったなぁ。 大自然の中の贅沢な時間。そんな時間のおかげで、ロケ途中参加の僕にもスッと心を許してくれた、スタッフの皆さんとチャーミングな主演二人との共演も最高に贅沢だった。 ロケ地、岐阜、和良町でお世話になった方には、地元の名所の他にオオサンショウウオも見に連れて行っていただき、地元の愛を感じ観光課職員役の僕としては最高の役作りさせていただいた。 皆が大自然の中、一瞬一瞬を大切に重ねた映画。 ぜひ、たくさんの人に見ていただきたいです。 ――曽我部洋士 初夏、自然あふれる岐阜の地で。 私にとって初作品で終始ドキドキの中挑みました。 透き通った川に生息する鮎や蛍にたくさんのエネルギーをもらいました。 同じ屋根の下食事も囲いながら過ごした撮影期間。スタッフや出演者全員が家族のように温かくお芝居についてアドバイスをたくさん頂きました。 私が演じさせて頂いたゆりちゃんは岐阜の自然と村人の愛をたくさん受けながら育ったのでとても明るくみんなに元気を与えられるような子です。普段の私と同じような部分も多く演じていて親近感がありました。 監督・撮影スタッフ・出演者みんなの熱い想い、そして岐阜の地の自然がたくさん詰まった作品です。1人でも多くの方に見ていただきたいです。 ――竹川由華 大人の夏休みみたい…。 ロケ地に着いた時の最初の感想です。 川の音で目が覚め、朝靄が広がる早朝。 無数の鮎がキラリと輝きを魅せる透明度の高い川。 夜の帳が降りるとカエルの大合唱。 地元の方々とのふれあいは故郷なのではと錯覚するほど温かく、 キャストやスタッフは大家族のような気持ちのいい仲間となりました。 皆の思いの詰まった配島監督渾身の映画「重ねる」 劇場でご覧頂けましたら幸いです。 ――末川かおり 大好きな鮎の友釣りの映画に出るなんて、オファー頂いた時にとにかく嬉しかったと覚えています。 人生と釣り、これが重なりあって満たされていく様がこの映画には描かれています。 是非、劇場にてご覧ください。 ――平野源 夏の暑い日。 生まれて初めて見た幻想的な蛍の群れ。 配島監督の想いの詰まった映画の撮影現場は、山と川に囲まれた素晴らしい風景の、想い出深い場所になりました。 そして同じ屋根の下で合宿のように過ごし、スタッフや時には俳優部が作ったご飯をみんなで食べ、シーンについてや、お芝居について話し合える貴重な日々は、忘れなれない時間になりました。 そうして生まれた映画「重ねる」は、たくさんの人に観てもらいたい映画になっていると思います。 是非、映画館でお待ちしています ――大島葉子 (C)記録活映社