南アジア出身女性らの請求棄却 「警官が差別対応」認めず、東京地裁
警視庁の警察官から差別的な対応をされたなどとして、南アジア出身の40代女性と長女(6)が東京都に計440万円の賠償を求めた訴訟で、東京地裁(片野正樹裁判長)は21日、原告の請求を棄却する判決を言い渡した。 【写真】判決を受けて記者会見する原告の女性=2024年5月21日午後、東京・霞が関、米田優人撮影 判決によると、親子は2021年、都内の公園で日本人男性とトラブルになった。男性は、自分の息子が女性の長女に蹴られたと訴え「外人は帰れ」「税金の無駄遣い」などと暴言を繰り返した。通報で駆けつけた複数の警察官は親子から公園と警察署で話を聴いたほか、男性の求めに応じて、女性の氏名と住所、電話番号を男性に伝えた。 原告側は、警察官がトラブルの原因が長女にあると決めつけ、「お前」「日本語しゃべれねえのか」などと発言した、と主張。こうした対応に加え、個人情報を提供したことなども違法だと訴えた。
朝日新聞社