3児の母・杏、撮影現場で子供たちと川遊び 主演映画での“かくしごと”告白
一方、認知症をわずらい、日に日に衰えていく父親の姿を圧倒的な演技で体現した奥田は「はじめての役柄でしたので、どうしたら孝蔵という男に(近づけるか)。孝蔵はどういう出自の男なのか暗中模索をしました」と述懐。そこで北陸の方にある施設に行き、そこの人たちと仲良くなり、食事を一緒にしていくうえで、彼らの様子を観察し、自分なりに咀嚼しながら役づくりを行った。「撮影の何日も前から、うちのカミさんが『もう役をやってるの?』と驚くくらい。覚えてないですけど、そういう状況でした」と明かすと、「だから今日はカッコよくしてきました」と笑ってみせた。
イベントでは、映画のタイトルにちなんで「今だから言える“かくしごと”」という質問も。杏は「川遊びのシーンのあと、本当に子供たちと川遊びをしていた」と回答。「一応、長野ロケも自分の子どもたちと一緒に行ってはいたんですが、中身が中身だし、自分の気持ち的にも、スケジュール的にも子供たちが現場に来られるのがその日しかなかったんです」と振り返り、「確か移動などのために時間があったと思うんです。だから川遊びの楽しいシーンを撮ったあと、自分は自分で川っぺりでピクニックをして遊んでいました」と告白。そこには関根監督も顔を出したそうで、「一緒に話をしたりしてました」と笑顔で述懐。つかの間の楽しい時間を過ごしたようだ。(取材・文:壬生智裕)