【オリックス】「打の連敗ストッパー」がまた活躍 今季1号V弾で球団通算1万試合を逆転勝利に導いた
◆日本生命セ・パ交流戦 DeNA1-2オリックス(5日・横浜) オリックスが2リーグ制後、球団通算1万試合を逆転勝利で飾った。「つなごうと思っていて、最高の結果になってくれた」と声を弾ませたのは太田椋内野手(23)だ。1点を追う5回2死一塁で1号2ラン。ジャクソンの高め156キロ直球を右翼ポール際へ運び、チームの連敗を3で止めた。 3連敗中はすべて1得点。この日の練習前、中嶋監督が野手全員に訴えかけた。「フライを上げるのではなく、強いライナーを意識していこう」。両翼が94メートルと狭い横浜スタジアム。指揮官も選手時代の03年に在籍した古巣球場の特徴を、改めて理解させた。 「だいぶ、風に押してもらいました」とヒーローは謙虚だったが、実際に放ったのもライナー性の打球。勝利打点4はチームトップだ。今季、ここまで2度の4連敗を止め、打の連敗ストッパーとして貢献。元近鉄内野手で、打撃投手の父・暁さんを持つ成長株は「小さい時からオリックスの試合を見ていた。うれしい」と記念の一本を喜んだ。 4番・森を故障で欠き、中嶋監督は「どう攻めていくか。どうすれば積極性が出るか」と試行錯誤中だ。1番・杉本、4番・西川ともに今季初めて。2三振したラオウのことも「それは特徴でもあるので。悪くもなかった」と積極的なスイングを評価した。「拾っていくしかない。いつか打者たちが爆発することを願っていますけど…」。負の流れを止め、借金8から巻き返しを期した中嶋監督。おとなしい打線に、エンジンをかけたことは確かだ。(長田 亨) ◆オリックス・太田の連敗ストップ打 ▽5月18日・楽天戦(京セラD) 初回にいきなり3点を先行されるが、紅林の適時打で2点を返した後、2死一、三塁で逆転の2点三塁打を放った。3回にも適時打で1点を追加するなど3安打3打点。8―3で快勝し、1引き分けを挟む4連敗をストップ。 ▽5月30日・広島戦(マツダ) 1点差に迫った7回1死満塁、逆転の2点適時打。2回の二塁守備で先制の失点につながる失策を犯しており、汚名返上の一打だった。9回先頭でもダメ押しの3点につながる安打を放ち、2安打2打点。8―2の勝利で連敗を4でストップした。
報知新聞社