“99のセクハラ町長”の後任は? 負のイメージ払拭へ一騎打ち 岐阜・岐南町長選挙
今年2月、町の複数の女性職員に対する99のセクハラ行為などが、第三者調査委員会の提出した報告書で認定され、先月辞職した岐阜県岐南町の小島英雄前町長。
“セクハラの町”とのイメージが全国的に広まってしまった岐南町。町民からの信頼を取り戻すため町長選に立候補したのが、後藤友紀さん(47)です。 後藤友紀さん: 「この男性中心の政治社会を変えたい。岐南町のイメージ、信頼を回復したい」 二度とハラスメントを繰り返さないと掲げ、女性目線の政策を実現したいと、町長選に出ることを決めました。これまでに町議を3期務めたものの無投票だったため、選挙戦は今回が初めて。
一方、一騎打ちの相手・朝倉修一さんは、自民党岐阜県連の推薦を受け、44年間、役場職員として働いてきた行政経験をアピールします。
強力な後ろ盾がない中、後藤さんが頼ったのが友人たちでした。限られた人出の中、手作りで選挙に臨みます。 支援者たちは、後藤さんへの思いを「セクハラのこととかあったから、その後に女性の方が(町長に)なってほしい。あなた(後藤さん)が決めた方向に私は応援していくからっていうメンバーがピンク隊の人たち」「真面目でね。すごいぶれない。(家庭との)両立が大変だろうなと本当に思うんですけど、やるって決めたのは彼女なので応援したい」と話します。
町長選は5日間の短期決戦。とにかく時間が限られるため、選挙戦初日からすぐに街宣車に乗り込むかと思いきや、後藤さんはタスキを外して部屋の奥へ。高校生と中学生の2人の子どもを育てる後藤さんは、息子の入学式に出席するため、選挙を一時離脱しました。入学式に行くと決めるまでには、かなり悩んだといいます。 後藤友紀さん: 「家庭も仕事も諦めない、そういう社会になればいいと思っていたのに、そこで迷っている自分に気づいて。私が勇気を出していくことで、そこが始まりとなって、皆さんの価値観が変わっていくことにつながれば」