海外人材の採用支援を手がけるＺｅｎｋｅｎ（旧全研本社）は１日、インド人介護人材に対する音楽レクリエーション教育支援で第一興商と提携した。特定技能制度で日本企業への就職を考える人材が、高齢者の身体機能強化などを促すレクリエーション業務を遂行できるようにする。人材の幅を広げ、競合他社との差別化を図る構え。 　Ｚｅｎｋｅｎは2023年からインドの全国技能開発公社（ＮＳＤＣ）などと協力し、看護大学の卒業生などで来日を目指すインド人を対象に介護人材としての採用支援を進めてきた。その中で、介護人材にとって負担が大きく、介護福祉士など現状の介護資格のカリキュラムでは習得できないレクリエーション業務に着目した。 　レクリエーション教育は、ＮＳＤＣがインドで実施する日本語習得などの研修プログラムに組み入れる。用いる機材や教育プログラムは、第一興商が提供する。Ｚｅｎｋｅｎは、就職支援に加え、内定後には介護福祉士資格の取得を支援する。 　Ｚｅｎｋｅｎは、23年からこれまで数十人程度のインド人介護人材の就職支援を手がけており、25年７月までに120人以上を派遣する目標を掲げている。今回の提携で、目標達成を早めたい考え。 　介護人材の慢性的な不足が続く日本では、特定技能制度に基づく外国人人材の受け入れが拡大している。厚生労働省によると、介護分野の外国人在留者数（特定技能）は、23年１月時点で１万7,066人と約２年間で３倍強に増加している。