「ひどい乾燥」は更年期特有? 肌に変化が訪れたときのスキンケア方法
更年期は多くの変化をもたらす。イライラや体のほてり、関節の痛み、月経の変化など、さまざまな変化が挙げられる一方で、乾燥などの肌の問題はあまり注目されてない。更年期ならではの乾燥肌についてスイッチすべきアイテムやおすすめのスキンケア成分など、仏版「エル」より専門家のアドバイスを紹介。
更年期のトラブルは肌にも起きる⁉︎
不眠、ほてり、気分の落ち込み。更年期を迎えると身体的変化はもちろんのこと、それ以外にもさまざまな不調を抱えてしまうことがある。そのなかでもよく聞かれるのが肌の乾燥だ。 皮膚科医であり、「ヴィシー ラボラトリーズ」の科学コンサルタントでもあるマリナ・アレクサンドル博士によると、更年期による肌トラブルの原因は、エストロゲンの量にあるという。
なぜ更年期に肌が乾燥するのか
「皆さんご存じのように、更年期はエストロゲンレベルが低下します」と、アレクサンドル博士。 「皮膚科学的にホルモン不足は、皮脂の分泌低下、すなわち皮脂生成の減少につながるとされています。これにより、肌の水分と油分のバランスが乱れ、保護機能としてのバリアが十分に機能しなくなるのです」
肌のハリ感低下にも注意
さらにヒアルロン酸のような、肌に必要な保湿成分の自然な生成や働きも低下し、細胞を結びつける役割を果たす脂質や必須脂肪酸の合成も落ち込むのだとか。 このように、バリア機能が弱まった肌は正常な働きを失い、水分が失われやすくなり、脱水状態に陥りがちになるといわれている。
更年期特有の乾燥肌の兆候を知ろう
更年期の肌の乾燥は顔色のくすみやつっぱり感、小ジワ、かゆみ、肌のかさつきといった不快な症状を引き起こす。 肌の水分を保持する機能が低下しがちなので、いつものスキンケアを行ってもなかなか肌が回復せず、慢性的に乾燥してしまうのも特徴。したがって、更年期に伴う肌の変化に対応するスキンケアを採用することが大切だ。
更年期の乾燥肌のケア、どうすればよい?
更年期における乾燥肌対策としてはまず、より穏やかなクレンジング製品の選択から始めてみよう。 肌の保護膜が従来よりも弱まり、水分と油分の繊細なバランスが変わり始める更年期は、スキンケアのルーティンを見直し、更なるダメージから肌を守ることが特に重要だ。 例えば、刺激が刺激が強く、乾燥を促進する可能性のあるジェルや泡状の製品ではなく、「バームやクレンジングミルクの使用をおすすめします」と専門家はアドバイス。 さらに、クレンジングの頻度を減らすことも良い方法。夜にはしっかりとした洗顔を2回行い、朝は洗顔をスキップ。フローラルウォーターでさっぱりと肌をリフレッシュする程度に留めておこう。