18年前の女児殺人未遂事件、逮捕は「証拠重ねた結果」 警察庁長官
岡山県津山市で女児を殺害したとして服役中だった男が、2006年に兵庫県たつの市で女児を刺したとして殺人未遂容疑で逮捕された事件について、警察庁の露木康浩長官は14日の定例記者会見で、「適正かつ緻密(ちみつ)に多くの証拠を積み重ねてきた結果、逮捕に至った」と述べた。 男は勝田州彦(くにひこ)容疑者(45)。勝田容疑者は04年9月に津山市で小学3年の女児(当時9)を刺殺した疑いで18年5月に岡山県警に逮捕され、23年9月に無期懲役の判決が確定した。たつの市で06年9月に帰宅途中だった小学4年の女児(当時9)が腹や胸などを刺された事件について、今年になり、兵庫県警の聴取に関与を認める説明をしたとして、今月7日、殺人未遂容疑で逮捕された。 兵庫県内では07年10月に加古川市で小学2年の女児(当時7)が自宅前で刺殺された。捜査関係者によると、勝田容疑者はこの事件についても関与をほのめかしているという。 露木長官は兵庫県内の二つの事件について「長らく未解決となっており、地域住民の不安は大変大きかったと認識している」とした上で、「兵庫県警が地道な捜査を粘り強く行い、一歩一歩だが着実に捜査を前に進めてきた」と説明。「余罪の有無を含め、事案の全容解明にむけた捜査を推進していく」と述べた。(編集委員・吉田伸八)
朝日新聞社