【米ビルボード・ソング・チャート】ポスト・マローン&モーガン・ウォレン4連覇、エミネム初登場2位
ポスト・マローンの「アイ・ハッド・サム・ヘルプ feat. モーガン・ウォレン」が4週目の首位を獲得した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。 1位に初登場した2024年5月25日付から、今週(6月15日付)で4週連続の首位を獲得した「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」。初登場から4週以上首位を獲得したのは、2023年1月~3月に6週間を記録したマイリー・サイラスの「フラワーズ」以来で、連続記録としては2023年5月~7月に10週間を記録したモーガン・ウォレンの「ラスト・ナイト」以来の最長記録となる。 「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」は、今週の集計期間(2024年5月31日~6月6日)にエアプレイが5,930万回(13%増加)、ストリーミングが4,560万回(4%減少)、セールスは14,000(8%減少)をそれぞれ記録。ストリーミング・ソング・チャートで2位、エアプレイ・チャートは5位をそれぞれキープして、デジタル・ソング・セールス・チャートでは2位から3位に順位を下げた。 ジャンル別のチャートでは、カントリー・エアプレイ・チャートで4位から3位、アダルト・ポップ・エアプレイ・チャートで10位から8位、ポップ・エアプレイ・チャートでも14位から10位にそれぞれ順位を上げている。 「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」は、カントリー・ソング・チャートでも4週目の首位を獲得して、今週もHot 100とカントリー・ソングの両チャートを制した。Hot 100とカントリー・ソング・チャートで同時(同週)に1位を獲得したのは史上27曲目で、両チャートで初登場から4週間首位を獲得したのは、「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」が初のタイトルとなる。 続いて今週2位にはエミネムの新曲「フーディーニ」が初登場。この曲は、今夏リリース予定の12作目となるニュー・アルバム『ザ・デス・オブ・スリム・シェイディ(クー・デ・グラス)』からのリード・シングルとされていて、初週はストリーミングが4,880万回、エアプレイが400万回、セールスは49,000をそれぞれ記録した。 エミネムのTOP10入りはこれが通算23曲目で、2020年2月に3位を記録した「ゴジラ feat. ジュース・ワールド」以来約4年ぶり、2013年12月から2014年1月に4週間1位を獲得した「ザ・モンスター feat. リアーナ」以来の最高位を更新した。 チャートの集計がはじまった1958年8月4日付以降、TOP10入りした総数としては18番目の記録で、2000年代以降の記録に限定すると、ドレイク(78曲で歴代最多)、テイラー・スウィフト(59曲)、リアーナ(32曲)、ジャスティン・ビーバー(26曲)、リル・ウェイン(25曲)、ビヨンセ(24曲)に次ぐ7番目の記録となる。なお、エミネムの曲が初めてTOP10入りしたのは、2000年6月に4位を記録した「ザ・リアル・スリム・シェイディ」だった。 「フーディーニ」は、今週のストリーミング・ソング・チャートとデジタル・ソング・セールス・チャートでそれぞれ1位に初登場して、前者では3曲目、後者では12曲目に首位獲得数を更新した。また、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでも初登場1位を獲得し、前者では2曲目、後者では6曲目に記録を更新している。 「フーディーニ」には、1982年9月に2週間首位を獲得したスティーヴ・ミラー・バンドのヒット曲「アブラカダブラ」がサンプリングされていて、間接的には約42年ぶりのTOP10入りを果たしたことになる。なお、スティーヴ・ミラー・バンドはこれまで3曲が1位、5曲がTOP10入りを果たしているが、「アブラカダブラ」以降TOP10にランクインしたことはなかった。 「フーディーニ」というタイトルとしては、昨年11月に11位を記録したデュア・リパの同名曲に続く2曲目のランクインで、それを上回る最高位となる。 3位はトミー・リッチマンの「ミリオン・ダラー・ベイビー」が同位をキープ。エアプレイは47%増加の3,520万回に上昇し、今週のAirplay Gainerを獲得した。また、R&Bソング・チャートでは6週目の首位をキープしている。 シャブージーの「ア・バー・ソング(ティプシー)」も先週に続き4位にランクインして、デジタル・ソング・セールス・チャートでは31%増加の26,000を売り上げて、Sales Gainerを獲得している。同曲が収録されたニュー・アルバム 『ウェア・アイヴ・ビーン、イズント・ウェア・アイム・ゴーイング』は、今週のアルバム・チャート“Billboard 200”で5位に初登場し、自身初のランクインを果たした。 ケンドリック・ラマーの「ノット・ライク・アス」は先週の2位から5位、サブリナ・カーペンターの「エスプレッソ」も5位から6位にダウンして、ホージアの「トゥー・スゥイート」は8位から7位に上昇。ロック&オルタナティブ・ソング・チャートで9週目、ロック・ソング・チャートとオルタナティブ・ソング・チャートではそれぞれ10週目の首位を獲得した。 テディ・スウィムズの「ルーズ・コントロール」は7位から8位に順位を下げたが、前週から3%増加の7,120万回を記録して、エアプレイ・チャートでは9週目の首位を獲得している。 ベンソン・ブーンの「ビューティフル・シングス」は9位をキープして、先週6位に初登場したザック・ブライアンの新曲「ピンク・スカイズ」は10位にランクダウンした。 Text: 本家 一成 ※関連リンク先の米ビルボード・チャートは6月14日以降掲載予定となります。 ◎【Hot 100】トップ10 1位「アイ・ハッド・サム・ヘルプ」ポスト・マローン feat. モーガン・ウォレン 2位「フーディーニ」エミネム 3位「ミリオン・ダラー・ベイビー」トミー・リッチマン 4位「ア・バー・ソング(ティプシー)」シャブージー 5位「ノット・ライク・アス」ケンドリック・ラマー 6位「エスプレッソ」サブリナ・カーペンター 7位「トゥー・スゥイート」ホージア 8位「ルーズ・コントロール」テディ・スウィムズ 9位「ビューティフル・シングス」ベンソン・ブーン 10位「ピンク・スカイズ」ザック・ブライアン