まさにいぶし銀。富士フイルムスーパーカップ勝利につながった川崎の新CB丸山祐市が見せたベテランの技
特に光ったセットプレー時の働き
［FUJIFILM SUPER CUP 2024］神戸 ０－１ 川崎／２月17日／国立競技場 【PHOTO】華やかなダンスパフォ！ Jクラブチアが国立に大集合！（Part１） シーズンの開幕を告げる試合として２月17日に開催されたFUJIFILM SUPER CUPは、天皇杯王者の川崎が、J1王者の神戸を１ー０で下した。 川崎はアウェー・中国でのACLラウンド16の山東泰山戦（○３－２）から中３日とあって、スタメンを総入れ替え。そのなかで今季加入したSBのファンウェルメスケルケン際が、47分にFKの流れから決勝点を奪い、勝利へと導いた。 それ以外にも多くの新戦力が顔を並べたなか、いぶし銀の働きを見せたのが、名古屋から加わった34歳のCB丸山祐市だ。 19歳の高井幸大とコンビを組みながら最終ラインをコントロールしただけでなく、周囲に的確に指示を送りながら完封勝利に貢献。昨季のリーグMVPで得点王の大迫勇也にゴールを許さなかった仕事は評価されて然るべきだろう。 特にセットプレー時でその姿はより光った。CKや相手陣内深くでFKを獲得すると、キッカーである瀬古樹や山本悠樹らに声をかけ、隙を見つけてはベンチとのコミュニケーションも図る。 さらにプレースキッカーがボールを蹴る前には、丸山を中心に高井、ゼ・ヒカルドらが円になり、ポジションや動き方を確認する即興ミーティングが開かれ、相手の守備を翻弄していく。 「どこまで言って良いか分からないですが、（セットプレー前の動きの確認は）僕が今日そういった役割りだったと言いますか、試合前に誰がやるのか確認するので、そういった意味で、まとめているというよりは、今日の役割りという形でした。まあ、年は重ねてきたので」 そう試合後には謙遜したが、試合の流れを読みながら味方に声をかけ、勝利への道を構築していく。その働きはまさにいぶし銀。新シーズン、彼は要所でチームを救いそうだ。 取材・文●本田健介（サッカーダイジェスト編集部）
