『ベルばら』『らんま1/2』『るろ剣』に続け! 令和にリメイクを期待したい名作アニメ
平成後期に放送された『約ネバ』『いぬぼく』の再アニメ化を望む声も
●『約束のネバーランド』 一方でこうしたリメイク希望の声が上がっているのは、いわゆる懐かしの名作だけではない。平成後期以降に放送された比較的最近の作品の中でも、再アニメ化希望の声が多い作品もある。その代表例として挙げられるのが『約束のネバーランド』だ。 このTVアニメは2019年に第1期が放送され、原作漫画に忠実な展開で高い評価を得た。緻密な脚本、繊細な心理描写、そして美麗な映像表現により、原作ファンのみならず新規視聴者からも絶賛の声が上がった。特に、主人公たちが置かれた過酷な状況や、そこからの脱出を巡る緊迫したストーリー展開は、多くの視聴者を惹きつけた。 しかし、2021年に放送された第2期については賛否両論の声が上がっている。第2期では原作とは大きく異なるオリジナル展開が採用され、ファンの間で議論を呼んだ。特に問題視されているのは、原作漫画とは異なる最終回の内容だ。さらに、その展開がやや駆け足で進められたこと、そして原作で重要な転換点となるゴールディ・ポンド編以降が丸々カットされたことへの不満の声も多い。このため、原作の魅力を十分に活かした形での再アニメ化を望むファンは少なくない。 ●『妖狐×僕SS』 また、『妖狐×僕SS』も再アニメ化への期待が高い作品の一つだ。原作者である藤原ここあさんの逝去により続編制作の難しさが指摘されているものの、ファンの熱意は依然として高い。第1期のアニメ化では原作のラブコメ要素が強調されたが、第1期以降の原作展開はよりシリアスで重みのある内容へと発展している。そのため、百鬼夜行での仲間の喪失とその先のキャラクターの心情の変化をより忠実に描いた形での再アニメ化を望む声が多く上がっている。 藤原ここあさんの遺作となった『かつて魔法少女と悪は敵対していた。』が2024年7月から10年の時を経てようやくアニメ化が実現することとなった背景から、『妖狐×僕SS』のファンの間でも、リメイクへの期待は依然として高い。 各作品には再アニメ化を望むそれぞれの理由があり、尺の制限や当時の作画技術の限界で、原作の魅力を十分に活かせなかった作品も少なくない。しかしそうしたケースを除いたポジティブな面でみれば、良質な作品を世代を超えて受け継ぐ意味で、リメイクには大きな意義がある。新旧さまざまな名作アニメのリメイクを求める声が高まっている今、懐かしさと新鮮さを兼ね備えた名作は、幅広い層のファンを魅了するだろう。
すなくじら