ユナイテッドが「伝統の流儀」に立ち返ったとしても…【サッカーダイジェストのザ・ジャーナリスティック】
背を向けたファン・ハールもモウリーニョも短命だった
このバスビーをいわば始祖とする“ユナイテッド流”は、後にファーガソンに受け継がれ、アイデンティティーに。(C) Getty Images
英国人の若手を中心にスピーディーな攻撃サッカーで相手を圧倒する――。クラブに息づく“伝統の流儀”を取り戻す原点回帰は、決して間違ったアプローチではないだろう。問題はそれを具現化する体制が整っているかだ。(文:オリバー・ケイ/訳:井川洋一 2019年10月17日発売 ワールドサッカーダイジェスト『ザ・ジャーナリスティック イングランド』を転載) ―――◆―――◆――― 特定のチームを愛するサポーターは誰もが、自分たちのクラブは特別なものだと信じている。他者に分かるはずがない独自性、アイデンティティーを持っていると、そう自負しながら。 当然ながら、すべてのクラブが特別なわけではない。多くの場合は昇格や残留、タイトル獲得といった目先の目標に追われるばかりで、クラブ側の人間――オーナー、ディレクター、監督、選手たちだ――が、「流儀」や「哲学」や「DNA」と言い換えてもいい
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