U23アジア杯の大一番、韓国戦のカギ握る「3つのポイント」 首位通過に向け担当記者が占う
◆サッカー男子パリ五輪アジア最終予選兼U―23アジア杯 ▽1次リーグB組第3戦 日本―韓国(22日・ドーハ) 【ドーハ(カタール)21日=後藤亮太】サッカー男子のパリ五輪アジア最終予選を兼ねたU―23(23歳以下)アジア杯に出場しているU―23日本代表は、22日の1次リーグ(L)B組最終の韓国戦に向けて最終調整した。8大会連続五輪出場を目指して1次L2連勝で準々決勝進出を決めているが、2位通過となれば、開催国・カタールと圧倒的アウェーの中での戦いが待つ。3連勝で首位通過へ、因縁の日韓戦のポイントを「占う」。 向けられた視線の先には、勝利しかなかった。宿敵・韓国戦に向けて気温30度、強い日差しの中、冒頭以外は非公開で行われた前日練習。引き分けなら1位通過を懸けてPK戦に突入するが、大岩剛監督(51)は「(PKも)想定内にしながら、まずは90分で勝利を収めることにフォーカスしたい」と強調した。準々決勝で熱狂的な応援を受ける開催国カタールとぶつかる2位通過は両チームとも避けたいところ。必勝を期す日韓戦のカギは3つある。 〈1〉立ち上がりに隙 韓国は第2戦の中国戦で前半25分までに自陣でのミスや相手のプレスに苦戦し、4本の決定機を作られた。日本は初戦の中国戦で前半7分にMF松木が先制したように、開始から前線のプレスを徹底しており、主将の藤田も「そういった(入りの)ところは韓国はうまくいっていない印象。最初からゲームを作れるように」と語った。ただ2戦無得点のFW陣の奮起は必要で、エース・細谷も「早く結果を残していい状態で決勝トーナメントに入りたい」と“先手必勝”に意欲を示す。 〈2〉サイド攻撃 日本の3得点中2得点はサイドが起点。ウィングの左に平河、佐藤らドリブラーを配置し、右は高精度の左足を持つ山田楓が周囲と連係して突破する場面が多い。韓国は中国戦で何度もSBの裏を狙われ、中央を守る主将のビョン・チュンスも出場停止で不在。山田楓が「サイドで起点を作るのは今までやってきた。成熟されていいプレーが多くなっている」と話すように、両サイドを起点にゴールをこじ開けたい。 〈3〉エース封じ 注意すべきは2戦3発、193センチの長身FWイ・ヨンジュンだ。頭、右、左で1得点ずつ決め、中央日報日本語版では「全身武器」と評される。身長190センチ超のDF高井やGK小久保を中心に2戦連続無失点の守備陣の踏ん張りが求められる。 勝機を確実にものにして3連勝で準々決勝に進めば、パリへの道は加速する。 ◆大岩ジャパンの韓国戦 ▽22年6月12日・U―23アジア杯準々決勝(3〇0) 21歳以下のチーム編成で8強まで勝ち進んだ日本は、前半22分にFW鈴木唯人の直接FKで先制。後半20分に細谷が追加点を奪うと、同35分に鈴木の2点目で突き放した。 ▽23年10月7日・アジア大会決勝(1●2) 同時期に行われた米国遠征に主力メンバーが参加するなか、決勝進出。準決勝までで3得点を挙げた内野航の大会4点目となるゴールで前半2分に先制したが、逆転負けを喫した。
報知新聞社