東京科学大が10月発足 医工連携で「研究院」新設
東京工業大と東京医科歯科大が統合し、新たに東京科学大が10月1日に発足する。理工系の新技術を医療現場で活用する「医工連携」などを促進するため、三つの「研究院」を新設。最高水準の研究や教育を行う「指定国立大学法人」同士の統合は初めてで、世界トップクラスの科学系総合大学を目指す。 新大学は理事長が経営を、学長が教学を担う。初代理事長の大竹尚登・東工大科学技術創成研究院長(60)と、大学総括理事(学長)に就任する田中雄二郎・東京医科歯科大学長(70)がこのほど、共同通信のインタビューに応じた。 大竹氏は、地球規模の課題に対応するため「理工系と医療系、人文・社会科学が三位一体となった教育を実現する」と説明。他大学や企業との連携強化も重要だとして「科学をベースに、人材や知の循環が起きるプラットフォームを提供したい」と力を込めた。 三つの研究院は、それぞれ複数の研究組織で構成する。 田中氏は「社会に開かれた大学であることが重要だ」と強調。企業の研究員が大学で学び直す際の支援充実にも取り組むとした。